溜め込んでしまった古新聞の処理に困っていませんか?振られた彼女に貰ったラブレターを破り裂いて、アートに変身させたいと思いませんか?或いは、達成感が持てる、雨の日のプロジェクトを探していませんか?このうち一つでも当てはまるなら、紙作りに挑戦してみましょう。用意する物は、古紙、水、鍋、網、そしてミキサーだけです。
ステップ
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道具を準備しましょう。 紙を作るには、パルプと水を混ぜ合わせ、網戸用の網で濾します。下記の異なる方法があります。
- 木枠を使う方法 : 木枠に網を伸ばして載せ、ホチキスか釘で端を止めます。古いピクチャーフレームがあれば便利ですが、木枠は家庭でも作れます。網目が1 mm程度の網や濾し器であれば、何でも代用できます。網を木枠に張る際、できるだけ強く引き伸ばして張りましょう。枠の大きさを、作りたい紙の大きさに合わせます。木枠より大きなバット、バケツ、または鍋も用意しましょう。
- 鍋を使う方法 : 使い捨ての深めのアルミ鍋か、または深めのキャセロール鍋を使います。網を鍋底と同じ形に切り抜きます。網の大きさは鍋底より少し大きめにしましょう。
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古紙を用意しましょう。 新聞紙が一番身近な材料ですが、不要な印刷物、ノート、電話帳など、ワックスの付いていない紙なら何でも利用できます。ただし、使う紙の色やインクの濃さが、完成した紙の色に影響します。光沢のある紙は向いていません。
- 草や葉を使って紙を作ることもできます。実際に20世紀以前は、大半の紙は草や葉で作られていました。細かく切った草や葉を、カセイソーダに浸けて「消化」させます。水を切った後、ミキサーで撹拌してパルプ状にします。その後、網の上に載せて手で押さえ付けます。パルプが乾燥して紙が完成したら、「この紙には、樹木は一切使われていないよ!」と誇らしくなるでしょう。
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古紙の準備をしましょう。 ビニールやホチキスの針など、紙に付いている余分な物を取り除きます。ダイレクトメールには特に注意を払いましょう。封筒の窓にフィルムが付いている場合があります。紙以外の物は、できる限り取り除きましょう。
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紙を細かく千切ります。 それほど丹念にする必要はありませんが、小さな紙片にすることは大切です。1枚の紙を数枚に千切れば十分です。
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紙を水に浸します。 小さく千切った紙片をボウルやカップなどの容器に入れ、水を注ぎます。水に30~45分浸しましょう。
- 厚手のカラーぺーパーを作る場合は、濃い色のインクが付いた紙は控えめにし、パルプの量を増やして液体のフードカラーを加えましょう。大抵の場合、紙の片面はくすんだ色で、反対面は鮮やかな色になります。紙の用途に合わせていずれの面も使えますが、鮮やかな面の方が筆記に適しています。
- 白い紙を作りたければ、半カップのホワイトビネガーをパルプに加えましょう。
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古紙をパルプ状にします。 水を吸って柔らかくなった古紙を、次の手順でパルプにしましょう。パルプは粘り気のあるのり状の繊維で、紙を作る原料です。パルプを作るには、次の2つの方法があります。
- 古紙をミキサーで撹拌する 細かく千切った紙をミキサーの半分まで入れ、温水を満たします。始めは弱いスピードで撹拌し、次に、パルプが混ざり合って滑らかになるまで、高速で30~40秒ほど撹拌します。紙片が残らないようによく混ぜましょう。
- 古紙をすり潰す すり鉢があれば、古紙を手動ですり潰すこともできます。麺棒と丈夫なボウルでも代用できます。一握りずつすり潰し、パルプの濃度が水分の多いオートミール程度になるまですり潰しましょう。
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バットの深さの半分まで水を入れます。 バットは木枠と同じような形で、木枠より縦・横ともに少し大きめの物を使いましょう。
- 木枠を使う場合は、木枠をバットに浸す前に、バットに水とパルプを入れましょう。
- 鍋を使う場合は、水とパルプを鍋に入れる前に、網を鍋底に敷きましょう。
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パルプをバットに入れて混ぜます。 紙の厚さは、水に入れるパルプの量で変わります。次の手順で、パルプを網ですくう際、網に隙間ができない程度のパルプが必要です。しかし、入れすぎるとパルプ液の濃度が高くなりすぎるため、注意が必要です。パルプ液に加える水の量を加減すると、コピー用紙からボール紙まで様々な厚さの紙が作れます。水の量を変えて試してみましょう。
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大きな紙片を取り除きます。 パルプ液に残った紙片を、ていねいに取り除きましょう。繊維が均一で細かいパルプ液を使うと、きめの細かい紙に仕上がります。
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紙に加工をしましょう(任意)。 筆記用紙を作る場合は、小さじ2杯の液体洗濯のりをパルプ液に加えます。こうすると、インクの滲みを防げます。
- 洗濯のりが入っていない紙は吸収性が高く、インクがすぐ紙に滲みます。滲んでしまった場合は、乾かした紙を水とゼラチンを混ぜた液に一瞬浸し、再度乾かします。
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木枠をパルプ液に浸します(木枠を使う方法)。 木枠の網側を下にし、水平になるように液に沈めます。木枠を左右にゆっくりと動かしながら、パルプを網の上に平たく均等に載せましょう。
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網をバットから持ち上げます。 木枠をゆっくりと持ち上げ、パルプ液から出します。バットの上で水を切ります。パルプから水がほぼ流れ出るまで待ちましょう。パルプが徐々に紙らしくなってきます。紙が厚すぎるようなら、表面のパルプを取り除きましょう。薄すぎる場合は、バットにパルプを加え、パルプ液を再度混ぜ合わせます。
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紙から余分な水分を取り除きましょう。 バットから網を持ち上げた後、パルプから余分な水分を取り除きます。パート1で取った方法に応じて、次の手順で水切りします。
- 木枠を使う方法 : パルプから水がほとんど切れたら、布(フェルトやネル地が最適)、またはメラミン化粧版(カウンター等に張る板、滑らかな面を下にする)を木枠の中の紙(この時点で紙になります)の上に慎重に載せます。優しく押さえて余分な水分を取り除きます。スポンジを網の外側に押し当て、反対側からも水分を吸い取りましょう。スポンジをこまめに絞りながら、水分をできるだけ取り除きましょう。
- 鍋を使う方法 : 平らな面にタオルを敷き、紙が乗った網をタオルの半面に置きます。残りの半面を畳んで紙に被せます。低温のアイロンをタオルの上から慎重にかけましょう。アイロンをかけると、紙から蒸気が上がります。
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紙を網から剥がします。 紙が半乾きになったら、紙を網から剥がしましょう。気泡がある場合は慎重に潰し、紙の端から剥がしていきます。
- 布や化粧版を木枠から慎重に外します。湿った紙が布や化粧板に付着しているはずです。布を早く引きすぎたり、水切りが不十分な場合は、紙が網から剥がれない場合があります。
- 半乾きの紙の上に、別の布や化粧版を置いて優しく押さえ付けると、薄くきめ細かな紙に仕上がります。紙を動かさずに乾燥させまましょう。
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紙を網からゆっくりと剥がします。 紙が簡単に剥がれない場合は、タオルを当ててもう一度アイロンをかけましょう。
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紙を乾燥させます。 紙を平らな面に置いて乾かしましょう。低温のヘアドライヤーを当てると、短時間で乾かすことができます。
- 布や化粧版から紙を剥がします(木枠を使う場合のみ)。紙が完全に乾いたら、紙を慎重に剥がしましょう。
- アイロンをかける(任意) : 紙が湿っていても、布や化粧版から紙を安全に剥がせる状態になったら、高温のアイロンで紙を素早く乾かしましょう。こうすると、紙に光沢が出ます。
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紙を数枚作る場合は、上記の手順を繰り返します。 必要に応じて、バットにパルプと水を加えましょう。広告
ウィキハウ動画: 紙を作る方法
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ポイント
- 花びら、葉、青草などを紙に盛り込むと、趣のある仕上がりになります。世界で一枚だけの素敵な作品が出来上がると、創作意欲も増すでしょう。
- 布の上で紙を乾燥する場合は、布の色や織り目が紙に移ることがあるため、注意が必要です。滑らかな筆記用紙を作りたい場合は、すべすべとした化粧板を使いましょう。
- 紙から余分な水分を取り除くには、紙の上に布を被せてスポンジで押す方法もあります。その際は、そっと押しましょう!
- 布や化粧板の代わりにワックスペーパーを使うこともできます。
- 紙が木枠から外れない場合は、木枠をそっと裏返し、布や化粧板を木枠から外しましょう。
- 衣類乾燥機に溜まる綿ぼこりを、パルプ液に加えることもできます。ただし、綿ぼこりだけでは粘りが弱いため、古紙も加える必要があります。
- ラメフレークを加えると、華やかな仕上がりになります。
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必要なもの
- ワックスが付いていない紙(光沢のある紙は不可)
- 木枠またはアルミ鍋
- 網戸用の網
- 容器(ボウルまたはカップ)
- ミキサーまたはすり鉢
- バット(木枠を使う場合)
- 水
- 液体洗濯のり 小さじ2杯(任意)
- スポンジ(木枠を使う場合)
- タオル(アルミ鍋を使う場合)
- アイロン(木枠を使う場合任意で)
このwikiHow記事について
記事のサマリー
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紙を手作りするには、まず新聞かノート用紙を細かく千切ります。次に、千切った紙を水に30分間浸します。そして、その紙をミキサーに入れ、ぬるま湯を注ぎます。30秒間ミキサーにかけてパルプ状になったら、水の入った浅い容器に広げます。容器に入れたら、枠付きの網目スクリーンでパルプを少しすくいあげます。スクリーンの中の余分な水は、タオルで吸い取りましょう。最後に、そのままの状態で少し乾燥させてから、スクリーンから剥がして置き、自然乾燥させましょう。
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