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ドライデル(ドレイデル)は運が結果を左右するゲームで、ユダヤ教のお祭り「ハヌカ」の主なシンボルの1つです。 [1] ヘブライ文字が各面に書かれた4面のコマ、ドライデルを使って遊びます。ゲームの歴史は少なくとも紀元前175年、セレウコス朝のアンティオコス4世がユダヤ教の信仰を禁じた時代にさかのぼります。 トーラー(ユダヤ教の律法)を学ぶために集まった信徒たちはドライデルで遊び、賭博をしているだけだと兵士たちに見せかけたのです。 [2] 今日では通常、誰が一番多くのコインチョコレートを勝ち取れるかを競う遊びとなっています。ドライデルのコマと、チップがいくつかあれば、このお祭りの日の伝統的な遊びを楽しめます。それでは、遊び方を紹介しましょう。

  1. 居住地域により、手に入れるコマの種類は異なります。イスラエル国外ではコマの側面には「ヌン、ギメル、ヘー、シン」の4文字が書かれています。「偉大な奇跡がそこで起きた」という意味の文章の頭文字です。 [3] これは、ハヌカの由来の1つとされる「聖油の奇跡」のことを指しています。一方、奇跡の起きた場所であるイスラエルでは「ヌン、ギメル、ヘー、ペー」の4文字が書かれ「偉大な奇跡がここで起きた」という意味になります。
  2. ドライデルは2人から遊ぶことができますが、人数が多ければ多いほど楽しいですよ!
    • プレイヤー全員に、同じ数のチップを配りましょう。チップは小銭、ナッツ、マッチ棒など、小物であれば何でもかまいませんが、コインチョコレートがよく使われます。
  3. ラウンドの始めに、プレイヤーは全員チップを1つずつプレイヤーの輪の中心に出します。このチップの山を「ポット」と言います。
    • ポットのチップがなくなった、あるいは、ポットにあるチップが残り1つになったら、全プレイヤーがチップを1つポットに加えます。
  4. 自分の番が来たら、ドライデルのコマを1回回します。コマの回転が止まり倒れたときに上になった面の文字で、勝ち負け・引き分けが決まります。上になった文字により、コマを回したプレイヤーは以下の行動を取ります。 [4]
    • シン (「シュテル」、イディッシュ語で「入れる」の意味)- ポットにもう1つチップを入れましょう。
    • ヌン (「ニシュト」、イディッシュ語で「無し」の意味) - 何もしません。
    • ギメル (「ガンツ」、イディッシュ語で「全部」の意味) - ポットにあるチップをすべて獲得します。
    • ヘー (「ハルプ」、イディッシュ語で「半分」の意味) - ポットにあるチップの半分を獲得します。ポットにあるチップの数が奇数ならば、2で割った数の端数は切り上げましょう。
    • 手持ちのチップがなくなったら、「ゲームを抜ける」か、または他のプレイヤーからチップを貸してもらうかを選びます。
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ポイント

  • シンが出たらポットにあるのと同じ数だけのチップを、ヌンが出たら1つのチップをポットに入れる、というローカルルールもあります。
  • ヌンを出したプレイヤーは負けとなり、ゲームから抜けるというルールも人気です。
  • コインの代わりにチョコレートを使い、ゲーム終了後に獲得したチョコレートを食べられるという楽しいルールもあります。
  • ポットにチップがなくなったら、全員がチップを1つポットに入れます。
  • ドライデルのコマが手に入らない場合には、ペーパークラフトのデータをダウンロードして自作しましょう! [5] プリントアウトできる無料データを配布しているサイトがいくつもあるので、それを使えば自分のコマを作ることができます。
  • 手持ちのチップがなくなったプレイヤーは、ゲームを抜けるか、他のプレイヤーからチップを借ります。
  • イスラエル国内では通常、「シン」の文字の代わりに「ポー」という単語の頭文字「ぺー」の文字が使われています。他の3文字と合わせて「偉大な奇跡がここで起きた」という意味になります。 [6]
  • ドライデルはイディッシュ語では「fargle(ファーグル)」や「verfl(ワーフル)」とも呼ばれ、イスラエルではヘブライ語の「sevivon(セヴィヴォン)」(語源は「回転する」)という名称が使われます。
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必要なもの

  • ドライデルのコマ
  • チップ数十個:ボタン、小銭、小さなキャンディなど
  • コインチョコレートも使用可

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