スキーという言葉を聞いてみなさんは何をイメージされるでしょう。辺り一面のパウダースノー、雄大な景色、熱いココア、といったところでしょうか。もちろん、スキーはけっして気軽なレジャーというわけではありません。しかし、スキーはみなさんのスリルと冒険心を満たしてくれるとてもアクティブなスポーツです。WikiHowでは、「スキーをやってみたいけれど、まだ機会が無い」というみなさんにぴったりな記事をご用意しました。最初にお断りしておきますが、この記事はアルペンスキー(滑降スキー)をするにあたっての注意点など基本的な部分については触れますが、技術解説の記事ではありません。あくまでも、記事を参考にしたうえでスキー講習に参加していただけると幸いです。さぁ、楽しいウィンターライフが待っています!
ステップ
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まずは、スキー場のコースの種類について学びましょう。 コースの難易度は、コースの看板やゲレンデマップに表示された記号を見て事前に確かめることができます。コースの難易度を示す記号は以下のようになっています(図の記号はアメリカおよびカナダのものですが、日本のスキー場でもほぼ同じ記号が採用されています):
- 緑の円は難易度の低い、初心者向けのコースであることを示しています。傾斜が緩やかで、ほとんど障害物もなく、距離も短いコースです。
- 青の正方形は中級者向けのコースです(※日本の場合は赤の正方形であることに注意)。いくつか障害物があり、傾斜も急になります。初心者コースを問題なく滑れるようになってから挑戦しましょう。
- 黒のひし形は上級者向けのコースです。障害物やコブ斜面が多く、コース幅の狭い急斜面も出てきます。スキー経験の少ないうちは、上級者コースは滑らないようにしましょう。上達の早い方も決して無理をしてはいけません。多くのスキーヤーが、十分な経験を積まずに難易度の高いコースを滑って怪我をしています。
- 黒のひし形が二つ、あるいは黒のひし形の中に「!」マークが描かれている場合は、最上級者向けのコースであることを意味しています。他のあらゆる斜面を安全に滑れるようになってから挑戦するようにしましょう。またこのコースを滑る時は、経験を積んだパートナーと一緒に滑ることをおすすめします。特に海外でスキーをされる際は、ひし形マークの中に「EX」の文字がないか注意してください。これは”Expert Only”という意味で、限られた上級スキーヤーしか滑ることができません。ヘリスキーのコースよりもさらに難易度が高いといわれています(ヘリスキーは、ヘリコプターでスキーヤーをスタート地点まで運びます。多くの場合、雪崩を起こしやすい急斜面を滑ることになります)。
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各コースの難易度はあくまでも同じスキー場の他のコースとの比較によります。 そのため、あるスキー場の正方形マークのコースが他のスキー場のひし形マークのコースよりも難易度が高いこともあります。安全にスキーを楽しむためにも、初めて来たスキー場ではたとえ経験を積んだ方であっても、まずは緑の円のコースから滑り始め、徐々に難易度を上げて滑るようにしましょう。
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優先権が誰にあるのかを理解しましょう。 コース斜面ではみなさんの前方(つまり斜面の谷側)のスキーヤーに優先権があります。たとえ前方のスキーヤーがみなさんのすぐ手前で転倒したとしても、みなさんには回避行動をとる義務が生じます。安全のためにも、前方のスキーヤーやスノーボーダーとの間には十分な間隔を取るようにしてください。 [1] X 出典文献
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余裕を持って滑りましょう。 みなさんご自身の能力に合ったコースの難易度やスピードを常に把握しておきましょう。けっして、経験を積まないうちから自信に任せて上級者コースに挑戦してはいけません。もし衝突を起こしたりすれば、他のスキーヤーに大怪我をさせたり(場合によっては命を奪うことも)、みなさんご自身が怪我をする危険もあります。
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斜面の山側(上側)から見えない位置で停止しないようにしましょう。 斜面の途中で休息を取ることはよくありますが、コースの真ん中で立ち止まったり、上から滑って来るスキーヤーから死角になった場所で停止していると非常に危険です。滑ってきたスキーヤーとそのまま衝突する恐れがあります。 [2] X 出典文献
- 停止する必要がある時は、斜面の頂上から見やすい真下のコースのスタート地点(通常スタート地点は丘の台地に設けられています)まで行って止まるか、あるいはコースの脇に寄って停止するようにしましょう。
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まずは、スキーブーツを履きましょう。 ブーツをレンタルするときは、係の方にみなさんの足に合った最適なブーツを選んでもらいましょう。ブーツを履いてサイズを確認し、留め金(バックル)の締め付けを調整します。自然に立った状態で、グラグラせずそれでいて足が痛くならない程度の締め付けが最適です。膝を曲げて脛を少し前傾させた際に、中で爪先がブーツの先に触れないように注意しましょう。踵は常にブーツの踵部分にぴたりと合うようにしてください。 [3] X 出典文献
- スキーブーツを履いて歩くときは、歩幅を大きく取り、固い靴底の踵部分から接地して爪先部分へ向けて体重を移動させながら前足を伸ばすようにするとスムーズに歩くことができます。
- ブーツを履いたら、スキー板とストックを担いでゲレンデへ向かいましょう。スキー板は四つの角が全て鋭いエッジになっているため、持ち運びをするときはグローブを装着しましょう。
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スキー板をほどきましょう。 スキー板は裏面(ソール)同士を合わせ、ビンディング部分にあるクリップ状のブレーキを組み合わせて保管されています。ブレーキは、転倒時に板がブーツから外れた際に、板が斜面を滑らないようにするためのものです。ちなみに、膝を過度に捻らないようにするために、スキー板は転倒時に外れやすい設計になっています。さらに、ブレーキ同士を組み合わせると、二枚の板をひとまとめにして持ち運ぶことができます。平らになった場所でやってみましょう。二枚の板を背中合わせにしてまっすぐ立て、一方の板のブレーキがもう一方の板のブレーキの内側にくるようにして板同士をすり合わせていきます。ブレーキ同士がカチッという音とともに噛み合えば完了です。
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スキー板を装着しましょう。 先端部分(トップ)を揃え、30センチほど離して雪面に置いてください。多くのスキー板は左右どちらの足にも着けることができますが、中には左右が指定された板もあるので、その場合は指定された足に装着してください。ストックはそれぞれ左右の板の外側の雪面に刺しておきます。前側のビンディングの横10センチほどの位置が良いでしょう。ストックを支えにしながら、片足ずつ、ブーツの爪先の出っ張った部分を前側のビンディングにはめ込み、その後、踵部分で後ろ側のビンディングを踏み込みます。カチッという音とともにブーツが固定され、ブレーキが跳ね上がります。それぞれの足を前後に小刻みに滑らせて、しっかりと板とブーツが固定されているかチェックしてください。外れる場合はもう一度装着し直しましょう。 [4] X 信頼性の高い出典文献 National Geographic 出典を見る
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つぎは、板の外し方についてです。 板を外す時、あるいは板を装着し直す時(または、転倒時に板が外れた際に、ビンディングが元に戻らなかった時)は、後ろ側のビンディングのレバーを下ろします。図のように、ストックの先端でレバーを押すのが最もやりやすい方法です。
- 転倒して体勢を整えるのが難しい時は、まず地面に接地した方の板を外します。装着している板とストックを使ってバランスを取りながら体勢を立て直した後、板を着け直しましょう。
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スキー講習に参加しましょう。 スキー講習は費用もかかり必ずしも楽しいものではないかもしれませんが、それでもスキーの基本をマスターするのには最適です。スキー場や近くの山で行われている初心者講習にぜひ参加してみてください。
- 講習はすぐに予約で一杯になるため、申し込みは数週間前にしておきましょう。また、みなさんの年齢に合ったクラスに申し込むようにしてください(そうしないと、場合によっては、子供用のクラスに参加することになってしまいます)。
- 多くのスキー場は、割安で様々な種類のリフト券や、レンタルスキー、初心者パックなどを用意しています。それらは通常その場で申し込むことができます。また中には、1日数回初級~中級者のための短時間のレッスンをしているスキー場もあります。こういったレッスンは経験者には良い肩慣らしになり、久しぶりの方は初心者コースで感覚を取り戻すのも良いでしょう。
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歩き方を覚えましょう。 スキー板を履いた状態での歩き方や進み方を覚えましょう。リフト乗り場まで行く時や、転倒して外れた板を取りに行く時など、ゲレンデでは多くの場合板を履いたまま歩くことになります。一般的に平地や緩やかな上り坂では、板を平行にして、ストックを使って体を前に押し出すようにして進みます。両腕を同時に使って、ストックをやや後方に傾けながら体の真横の雪面に刺し、腕全体を後方へスムーズに回転させましょう。この動作を繰り返すことで前に進むことができます。ストックを傾けることによって、腕の筋肉よりもさらに強い肩の筋肉を有効に使うことができます。片側の腕と足をより後ろへ引くことによってターンすることもできます。ただ、ジムにあるエクササイズマシンのように、足や腕を交互に動かすと思うように進むことができません:ちなみに、クロスカントリースキー [5] X 出典文献 の場合は、踵を浮かせる特殊なビンディングとソールの一部に塗ったグリップワックスによって、手足を交互に動かして進むことができるのです。以上のように常に板を平行にしていれば、緩やかな下り坂に入った際にもスムーズに進むことができます。
- "開脚登高" を覚えましょう(英語圏では、雪面に残った跡が魚の骨の形に似ていることから、”Herringbone”と呼ばれています)。板のトップを開いて”V”の字を作って、少しずつ前に歩いていきます。両板を内側に傾けてエッジを立て、後ろに滑らないようにしながら体重を前に移動させましょう。この際、膝を曲げてやや前傾姿勢を取るようにしてください。股関節の力で板を動かすのではなく、より力を出せる膝の屈伸運動で体を前に押し出すように意識しましょう。開脚登降を使えば上り坂を登ることもできます。斜面が急になったり、滑り落ちそうになった時は、トップをさらに広げてください。転びそうな時はストックを支えにしましょう。また、板の邪魔にならないように、ストックは常に板の外側に突きましょう。
- ”階段登高”も覚えておきましょう。斜面に対してまっすぐ横向きに立ち、開脚登高のように、斜面の山側のエッジを立てます。そして、少しずつ横向きに歩いていきます。斜面を登る際は、板を斜面に対して横向きに保ったまま、ストックを使って前後に滑らないようにしましょう。
- ”スケーティング”を使えばさらに速く進むことができます [6] X 出典文献 。 まず、開脚登高のように板を”V”の字にします。そして、ちょうどアイススケートのように、片方の板に体重を乗せて前に滑り、その後スピードを保ったまま、体重を乗せた板の内側のエッジを少し立てて外側に蹴ることによって、もう片方の板に体重を移動させます。 [7] X 出典文献 . 勾配の急な斜面に入れば、そのまま開脚登高に移行することができます。
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上記の中からご自身に合った方法を選んでください。 特に女性や普段からウェイトトレーニングをしていない男性の場合、腕の筋力よりも脚の筋力のほうが強いはずですから、初心者のうちはできるだけ開脚登高やスケーティングを使って上半身を早い段階で疲れさせないようにするのが賢明でしょう。
- 上記の基本的な動作を完全にマスターするまでは、コースに繰り出さないようにしましょう。
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スキーの基本姿勢を覚えましょう。 膝を曲げて脛をブーツの前部分に当て、やや前傾姿勢を取ります。スキー板は長いため、前に転ぶことはあまりありません。逆に後ろに体重をかけると、一見スピードを落とすのに有効だと思われるかもしれませんが、実際にはスピードを落とすことはできず、板をコントロールすることがさらに難しくなってしまいます。ストックは、ストラップに手を通し、ストラップごとグリップを握って腰の横に置きましょう。滑っている最中は、常に使う準備はするものの、実際に使うことはほとんどありません。 [8] X 出典文献
- 前傾姿勢は大切ですが、あまり前屈みになりすぎないように注意しましょう。よくスキーレーサーは空気抵抗を最小限にするために、膝を90度に曲げ上半身を太ももにつけるいわゆるクラウチングポジションを取りますが、そのような体勢を取ってしまうと、臀部を動かすことができず、腕を自由に動かしてバランスを取ったりターンする際にストックを使うことができなくなります。
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スキー板を開いて、滑らないようにしましょう。 板の先(トップ)を開いて後ろ向きに滑らないようにします(開脚登高の形)。一方、板の後ろ側(テール)を開けば前方に滑らないようにすることができます(ハの字の形)。脚を外側へ開く力は内側へ閉じる力よりもはるかに大きいため、重力に対して逆方向へ板を開けばしっかりその場に留まることができますが、重力の方向へ向かって板を開くとそのままいわゆる”股裂き”の状態になってしまいます。
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止まり方を学びましょう。 両板を揃えた状態から踵を外側へ押し出し、両板をやや内側に傾けることで雪面に対してエッジを立てながら、ハの字を作ります。英語圏ではその形から、 "pizza(ピザ)" や "wedge(クサビ)" 、あるいは(昔ながらの除雪車に取り付けられたハの字型の除雪板を意味する) "snowplow(スノープラウ)" とも呼ばれています。 [9] X 出典文献 . ハの字の角度が大きくなるほどスピードを抑えることができます。トップが重ならないように注意しましょう。板が重なってしまうと、コントロールが効かなくなります。
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ターンの仕方を学びましょう。 ハの字をマスターしたら、さらに高度な止まり方を学びましょう。ターンをして、板を斜面の傾斜に対して垂直にして止まります。ターンは、滑る際にも、止まる際にも、重要になります。スキーにおけるターンとは、つまるところ、足を(あるいは板を)行きたい方向へ向けることです。強い“パラレルターン”の場合は、“外側”の板を体の外へ向かって押し出し、進行方向に対して平行になるようにしましょう。体と板が転回します。さらに緩やかなターンの場合は、外側の板の踵部分を内側に傾け [10] X 出典文献 、雪面に対してエッジを立てながら旋回していきましょう。板が横滑りせずに、しっかりと雪をとらえながら転回していくのが分かるはずです。ターンをしながら止まる時は、足をハの字にしたまま斜面の山側に向かってターンを続けましょう。徐々にスピードを落としながら止まることができます。 [11] X 出典文献
- 最終的には、ターンをして、雪面に十分な力をかけるだけで板を揃えたまま止まれるようになります。
- 体が次の進行方向に向く前に素早くパラレルターンを行い、さらに山側の板のエッジを立てて雪面に力をかければ、スケートやアイスホッケーの “ニの字ストップ”ができます。 [12] X 出典文献 ぜひ練習しましょう!
- 最終的には、ターンをして、雪面に十分な力をかけるだけで板を揃えたまま止まれるようになります。
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転び方を学びましょう。 初級者の間は、木や他のスキーヤーに衝突しそうになった時は回避しようとしてはいけません。たとえ回避できたとしても、おそらく他のものにぶつかることになるでしょう。そうなる前に、思い切って横に転ぶようにしましょう。できれば、斜面の山側に向かって転ぶようにしてください。そうすれば、怪我をする危険も少なくなります(山側であれば転倒する距離も短く、スキー板を谷側にすることができます)。転倒した際の衝撃は臀部と肩で吸収するようにしましょう。筋肉の付いた臀部や肩よりも腕のほうが怪我をしやすいため、くれぐれも直接腕から落ちないように気を付けてください。
- 転倒する際はできるだけ体の力を抜くようにしましょう。転びそうだと思った瞬間に体を硬くしてしまうと、さらにダメージが大きくなります。体を硬くすると筋肉が収縮し、転んだ衝撃で肉離れを起こす危険性も高くなります。
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リフトの乗り方を覚えましょう。
- 板を履いたまま歩いて座席に向かいます。ストックは、手首からストラップを外した状態で、まとめて片手で持つか、または脇に抱えるようにしましょう。手首にストラップをつけたままだと危険なうえ、リフトに乗るのがより難しくなります。
- 係の方に呼ばれるまで停止線で待ち、呼ばれたら速やかに乗車位置に移動します。乗車地点に着いたら背後を見て、座席が来るのを確認しましょう。
- 座席が来たら、横の手すりまたは背もたれの上を握って座席を安定させます。速やかに座り込んで、あとはリフトの動きに身を任せましょう。
- リフトの座席は通常、2人乗り、あるいは4人乗り、場合によっては6人乗りのものもあります。座席が来た際に、お友達と一緒に座れるかどうか確認しましょう。
- リフトからの眺めを楽しみましょう。ただし、たとえ板や手袋が落下したとしても、決して座席から身を乗り出さないでください。後でいくらでも拾いに行くことができます。極端に前のめりになると、必ずと言って良いほど転落し、大怪我や場合によっては死亡事故につながります。
- 座席が降り口に到着したら、板を前に向けて揃え、リフトが回る間に座席を押して前に進みましょう。この際、座席の動きを利用して加速するとスムーズにリフトから離れることができます。 [13] X 出典文献
- 降車に失敗した時は、あわてず、また決して飛び降りてはいけません。乗車口や降車口にはリフトを止めるスイッチがあります。係の方に助けてもらいましょう。
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最初はバニーヒルから滑りましょう。 バニーヒルとは緩やかな傾斜のことで、欧米のスキー場では多くの場合ロープトウが設置されています(図のように、つり革の付いたロープリフト)。カーペットリフトやロープトウ、あるいは通常のリフトに乗って頂上まで行きます。
- カーペットリフトとは巨大なベルトコンベアー状のリフトのことで、ちょうど駅などにある「動く歩道」をイメージされるとわかりやすいでしょう。カーペットリフトの一例として、カーペットの端から乗り込み、ストックは基本的にベルトの上に置いたまま降り口まで行きます。この際、初心者や子供達が上手く昇降できず、急にリフトが止まることがあるので注意しましょう。降り口の1メートルほど手前でストックを持ち上げて、降り口のステップとカーペットの境目に挟まないようにします。そして少し前傾姿勢を取って滑り出し、降り口から離れた場所まで行って止まりましょう。
- ロープトウの場合は、つり革が来るまで待ち、つり革を握ったらそのままロープに引っ張られて頂上まで行きましょう。つり革を強く引っ張ったり、ロープの上に乗ったりしないようにしましょう。頂上に着いたら、ロープを離し、そのままスキー板に乗ってリフトから離れましょう。
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準備を整えましょう。 周りの様子に注意しましょう。バニーヒルが斜面のふもとにある場合は、真上の斜面からスキーヤーがスピードに乗って滑り降りてくることもあるので、特に注意が必要です。最初は、ゆっくりと滑り出しましょう。スキー板のトップを揃えてみてください(直滑降)。下まで行ったら、トップを向い合せにしながら、踵を開いてハの字を作りましょう。かなり早く止まれるはずです。転倒した場合は、板のトップを斜面に対して下向きではなく横向きにしましょう。体を起こし体勢を整えて、また滑り出しましょう。
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繰り返し滑ってみましょう。 最初のうちは、斜面を滑る際はずっとハの字を保ったままのほうが滑りやすいかもしれません(この体勢が最も板のコントロールが効きます)。何度かバニーヒルを滑ると、ターンもしてみたくなるでしょう。ハの字の状態で、ターンしようとする方向と“逆”の板に体重を乗せてみてください。片方の板に体重を乗せると、体は斜め後方へ振られ、目の前の雪面に対して角度をつけながらさらに振られ続けることになります。この際に体を前傾させながらターンに合わせて若干エッジを踏み込めば、さらに鋭い角度でターンをすることができます。事前の注意点として、最初のうちは曲りが大きくなります。くれぐれも、障害物からは十分に距離を取ってください!ターンのコツをつかんだら、つぎはジグザグに進路を取りながら滑ってみましょう。
- まっすぐ前方を見ましょう。滑っている最中に視線を落として足元を見ていると、樹木や人やその他進路上にある障害物に衝突する危険があります。
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正しい位置に体重を乗せましょう。 後ろへ傾きすぎると、ターンがしにくくなり、板のココントロールもできなくなって転倒や衝突を引き起こします。逆に前に傾きすぎても、やはりスピードを制御できず、そのまま投げ出されてしまうことでしょう。正しいフォームで滑るためには、膝を少し曲げ、両腕は食堂のトレイを運ぶ時のような感覚で前に出しておきましょう。広告
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さらに難易度の高いコースに挑戦しましょう。 まずはおさらいです。「リフトの乗り方を覚える」、「板を履いて平地を歩く」、「緩やかな斜面を滑る」、「左右どちらにもターンができる」、「安全に止まる」、これらの基本をマスターしたら次は初心者コースへ向かいましょう。インストラクターがいれば相談してください。インストラクターから大丈夫だとお墨付きが出れば、晴れてスキーヤーの仲間入りです。他のコースを存分に楽しみましょう!
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まずは初心者コースから滑りましょう。 ゲレンデマップを見て、ご自身に合ったコースを探してください。最初はふもとに近いコースから始めましょう。ふもとに近い緑の円マークのコース、あるいは緑の円マークのコースがいくつか連なったルートを組んでみるのも良いでしょう。リフトに乗って滑ってみましょう。
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ハの字を使わずに滑ってみましょう。 何度かコースを滑ったら、もう少しスピードの出る滑り方を試してみましょう。緑の円のコースに慣れてきたら、直滑降で今までの斜面を滑ってみてください。これまではハの字を使ってターンしながらスピードを制御していたのが、板を平行にして滑ると、はるかにスピードが出ていることが分かるはずです。さらに、ハの字を使わずに足を揃えたまま止まってみましょう。足を揃えるとより早く止まることができ、正確に目標とした地点で止まることも可能になります。
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中級者コースを滑りましょう。 コースに行く前に、ターンの仕方と止まり方をしっかりと理解できているかおさらいしておきましょう。コースの難易度が上がるに従って、これらのテクニックは非常に大切になります。リフトの頂上から一番下までのコース、あるいは四角と円のマークが連なったコースを選ぶようにしましょう。中級者コースは斜面が急になり、最初は転倒することも多いかもしれません。しかし、大丈夫です。練習を積めば問題なく滑れるようになるでしょう。
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しばらくは中級者コースを楽しみましょう。 通常スキー場で最も多いのが中級者コースです。そのため、中級者コースはみなさんのスキー技術の上達に最適なコースといえます。じっくり時間をかけて、これまでに挙げたテクニックをすべて練習しましょう。何よりもスキーを楽しむことが大切です!すべての中級者コースを滑って、お気に入りのコースを見つけてください。何度でも滑ってみましょう!
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上級者コースに挑戦しましょう。 ここからは危険も多くなります。常に注意を怠らないようにしてください。ここまでで、おそらくみなさんはとっくにボーゲン(ハの字ターン)をマスターし、パラレルターンもできるようになって、山の頂上からふもとまで問題なく滑れるようになっていることでしょう。まだそこまで上達していない方はもう少し中級者コースで練習しましょう。あまり早く上級者コースに行くと、ご自身が怪我をしたり、他のスキーヤーの迷惑になることもあります。斜面によっては、常に板のエッジを立てた状態で滑るという場合すらあります(ウェーデルン)。
- もしコースに入ってから、ご自身の能力では滑れないと判断した場合は、迷わず他のスキーヤーの助けを借りてパトロールの方を呼ぶようにしてください。スノーモービルやソリに乗って安全な場所まで送り届けてもらえるはずです。また、スキー場のコースや山について質問・疑問のある場合は、遠慮なくパトロールの方やスキー場の係の方(海外では場合によってはレンジャーの方)に尋ねましょう。
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モーグルに挑戦しましょう。 モーグルとはいくつもの起伏のあるコブ斜面のことです。さらに上級のスキーヤーでないと、何度も転倒を繰り返す非常に難しいコースです。コブ斜面を滑る際は、できるだけコブの周辺を回るようにしましょう。コブを回るごとに山側へターンをすると、より滑りをコントロールしやすくなります。
- コブ斜面に慣れてきたら、今度はスキーのトップを少しずつ斜面の谷側に向けながら滑ってみましょう。さらに速いスピードでコブの周りを回ることができます。
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ポイント
- 通気性の良い化繊(ナイロン、ポリエステル)の下着、そして軽いジャケットやスノーパンツは、防水性に優れている一方で汗を蒸発させてくれるため、ウィンタースポーツには最適です。よほど気温が低下しない限り、価格の安いウェアで十分です。
- できる限り転ばないようにすることは大切ですが、転倒を恐れないようにしましょう。最初のうちは誰もが転ぶものです。何十年と経験を積んだスキーヤーですら、時には転倒することがあります。
- 気温の低さに加えてリフトの快適さや重力による加速などによって、時としてスキーヤーのみなさんはスキーがいかに体力を使うスポーツであるかを忘れがちになります。たとえ喉が乾いていなくても、少なくとも1時間に一度は水分を補給するようにしましょう。
- 偏光フィルターの入ったサングラスやゴーグルは、視界をそれほど暗くすることなく、雪原に反射する太陽光をブロックしてくれるため、雪目の防止に役立ちます。
- 山岳マップを用意しておきましょう。山小屋などで配布されているはずです。マップがあれば道に迷った時に大変重宝します。また、「ふもとまで(または、山小屋の名前)」の看板を常に目印にしてください。迷った時はふもとの山小屋を目指しましょう。
- 専門家にアドバイスしてもらいましょう。必要な装備ができているか確認しましょう。疑問や不安のある時は、遠慮なくスキー場のスタッフやパトロールの方に尋ねましょう。
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注意事項
- 滑っている最中は決して板を重ねないように注意しましょう。たちまちバランスを崩して転倒してしまいます。
- 常に周りに注意しましょう。人の多い場所で転倒した時は、周りのスキーヤーに注意して、他のスキーヤーの板に躓いたり引っかかったりしないように気を付けてください。
- 「スキー場での行動規則」や「スノースポーツ安全基準」を読んでそれに従いましょう。それらは、交通ルールと同じく、スキーヤーが必ず守るべき規則です。通常はゲレンデマップやリフト乗り場の看板に書かれています。またしばしばリフト券の販売窓口の近くにも看板が出ています(時にはリフト券にプリントされていることもあります)。
- スキーは実はとても危険なスポーツです!自分の能力に合った斜面を滑りましょう。くれぐれも、急すぎる斜面やスピードのコントロールが利かない斜面は避けてください。覚えたての技術は緩やかな斜面で何度も練習しましょう。能力以上の斜面を滑ると、ご自身や他のスキーヤーに怪我をさせてしまう危険があります。
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必要なもの
- スキー板
- スキーブーツ
- ビンディング
- ヘルメット
- ゴーグル
- ストック
- スキーウェア(スキージャケット、スキーパンツ)
- インナー(フリース、タイツ、スキーソックス)
- グローブまたはミトン(防水加工で暖かいもの)
- 雪
- 各種リフト券
出典
- ↑ http://www.skiingresource.com/
- ↑ http://www.skiingresource.com/
- ↑ http://www.evo.com/ski-boot-fitting-guide-how-to-try-on-your-new-ski-boots.aspx
- ↑ http://www.nationalgeographic.com/features/02/pathtoadventure/handbook/outdoor/outdoor8.html
- ↑ http://en.wikipedia.org/wiki/Cross-country_skiing
- ↑ http://en.wikipedia.org/wiki/Cross-country_skiing#Skate_skiing
- ↑ http://en.wikipedia.org/wiki/Ice_skating#Physical_mechanics_of_skating
- ↑ http://www.mechanicsofsport.com/skiing/basic_mechanics/stance.html
- ↑ http://en.wikipedia.org/wiki/Snowplow
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