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棘(トゲ)はどれほど小さくても、皮膚に刺されば痛みを覚えます。また、皮膚の奥まで入り込んだ棘を抜くのは簡単ではありません。棘の大きさや種類によっては、本格的な医療処置が必要になります。しかし、小さな棘であれば、多少の痛みや不快感は伴いますが、みなさん自身で抜き取ることができます。ここでは、棘抜きの方法をいくつか紹介するとともに、傷口の処置についても説明します。

方法 1
方法 1 の 5:

ピンセットを使う

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  1. 棘を抜く前に、手と棘の周辺箇所を石鹸と温水で洗いましょう。皮膚を清潔に保つことによって、バクテリアの繁殖を抑え、感染のリスクを減らします。 [1]
    • 洗顔石鹸と温水で20秒ほど手を洗いましょう。 [2]
    • 患部は洗顔石鹸と水で洗うか、または抗菌洗浄剤を使って洗いましょう。
    • 棘抜きを試みる前に、手と棘の周辺箇所をしっかりと乾かしましょう。
  2. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    使用前にピンセットを消毒用アルコールで消毒し、感染のリスクを減らすとともに、傷口への細菌の侵入を防ぎます。傷口に侵入した細菌は感染症を引き起こします。 [3]
    • 消毒用アルコールでピンセットを消毒するには、消毒用アルコールを入れたボウルにピンセットを2、3分間浸すか、または滅菌処理をした綿球に消毒用アルコールを浸み込ませてピンセットを拭きます。
    • 消毒用アルコールは薬局や各種医療品店で購入できます。食料品店やスーパーでも見かけるでしょう。
  3. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    棘を抜く際は、虫眼鏡を使いましょう。小さい棘が見やすくなると同時に、棘抜きの最中に周辺の皮膚を傷つける危険を減らします。 [4]
  4. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    棘が表皮の下まで入り込んでいれば、消毒した針で皮膚に穴を開け、下から表皮を持ち上げます。まずは針を消毒用アルコールに浸すか、またはアルコールを浸み込ませた綿球で拭いて殺菌消毒しましょう。その後、針を使って棘に被さった表皮に穴を開け、表皮を持ち上げます。そうすれば、棘をつまんで抜き取りやすくなります。 [6]
    • 棘がさらに奥深くまで入り込み、表皮に穴を開けただけでは棘を確認できない場合は、病院へ行くか、主治医に診てもらい、怪我のリスクを減らしましょう。
  5. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    棘の先が顔を出したら、ピンセットを使って、なるべく皮膚の表面に近い位置で棘をつまみます。刺さった角度に合わせて、慎重に棘を引き抜きましょう。 [7]
    • 皮膚の奥までピンセットを入れないと棘を掴めない場合は、無理をせず、主治医に抜いてもらいましょう。
    • 棘が途中で切れた場合は、医師に診てもらうか、もう一度ピンセットでつまみましょう。 [8]
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方法 2
方法 2 の 5:

テープを使う

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  1. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    植物の棘や繊維ガラス(ファイバーグラス)など、細い棘を抜く場合にはテープが効果的です。マスキングテープ、ダクトテープ、絶縁テープなど、棘抜きには様々な種類のテープが使えます。短い断片を用意できれば十分です。
    • テープを貼る前に、必ず棘の周辺箇所は清潔にして、しっかりと乾かしておきましょう。
    • 作業の前に手を洗って乾かしましょう。
  2. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    患部にテープを貼ったら、しっかりと押さえて棘に粘着面を貼り付けます。その際、押さえつけた勢いで棘が皮膚の奥まで入り込まないように注意しましょう。とりわけ、棘の侵入口を強く圧迫してはいけません。 [9]
  3. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    粘着面が棘に接着したことを確認し、皮膚からテープを剥がします。棘が侵入した方向に沿って、ゆっくりと剥がしましょう。 [10] テープが剥がれるにつれて、粘着面に貼り付いた棘が抜けるはずです。
  4. Watermark wikiHow to 棘を抜く
    テープを剥がし終わったら、粘着面に棘が付着しているかを確かめます。さらに患部を見て、切れた棘が皮膚に残っていないかをチェックします。棘が抜けない場合や、棘の一部が皮膚に残っている場合は、もう一度この作業を繰り返すか、別の方法を試してみましょう。
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方法 3
方法 3 の 5:

接着剤を使う

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  1. 木工用ボンドなどの接着剤を使って棘を抜くこともできます。棘とその周辺箇所に接着剤を一層だけ塗ります。 [11] 棘を接着剤でしっかりと覆いましょう。
    • 瞬間接着剤を使用してはいけません。瞬間接着剤は乾燥後、皮膚から剥がれにくくなり、棘を抜くどころか、棘を皮膚に押し込んでしまいます。 [12]
    • 場合によっては、接着剤の代わりに、脱毛剤やワックス用剥離剤も試してみましょう。 [13]
    • 作業の前に、手と棘の周辺箇所を洗って乾かしましょう。
  2. 棘をしっかりと接着させるために、接着剤は剥がす前に完全に乾燥させなければなりません。30分から1時間ほど、接着剤を皮膚につけたままにします。時折、乾いたかどうかをチェックしましょう。完全に乾かないうちは、接着剤は生乾きでべたついているはずです。
  3. 完全に乾いたことを確認したら、接着剤の端をつまみ、棘が侵入した方向に沿って引っ張ります。ゆっくりと一定の力で引っ張りましょう。接着剤が剥がれるにつれて、接着した棘が抜けるはずです。
  4. 接着剤を剥がし終わったら、接着剤に棘が付着しているかを確かめます。さらに患部を見て、棘の一部が皮膚に残っていないかをチェックします。棘が皮膚に残っている場合は、もう一度この作業を繰り返すか、他の棘抜き法を試してみましょう。
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方法 4
方法 4 の 5:

傷の手当

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  1. 首尾よく棘を抜いたら、慎重に、多少出血するまで傷口を絞ります。そうすれば、棘によって傷口に入り込んだ雑菌をある程度は排出できます。 [14]
    • 力を入れ過ぎてはいけません。軽く押さえただけでは出血しないのであれば、そのままにしておきましょう。抗菌軟膏の使用など、傷口から細菌や病原菌を洗い流す方法は他にもあります。
    • 傷口を1分間温水で洗い流すだけでも、患部の洗浄には効果的です。
  2. 傷口を絞った後に出血が続く場合や、傷口から出血が止まらない場合は、患部を圧迫して出血を抑えましょう。 [15] 早い段階で出血をコントロールすることによって、大量出血や出血性ショックを予防します。 [16] 傷が浅ければ、出血は数分以内で治まるはずです。出血がひどい場合や、圧迫しても出血が止まらない場合は、直ちに医療処置を受けましょう。
    • 出血が止まるまで、ガーゼまたは綿球で棘を抜いた後の傷口を押さえましょう。
    • 刺傷のせいで皮膚に亀裂が入った場合は、2枚の滅菌ガーゼまたは清潔な布で裂け目を両側から圧迫して傷口を閉じましょう。 [17]
    • また、患部を心臓よりも高い位置に置けば、さらに出血を抑えることができます。 [18] 例えば、指に棘が刺さった場合は、出血が止まるまで、手を頭の上に置きましょう。
  3. 皮膚から棘を抜いた後は、石鹸と温水で刺傷を洗いましょう。傷口に残った病原菌や細菌を洗い落とします。洗い終わったら、念のため抗菌軟膏を塗りましょう。 [19]
  4. 止血と傷口の洗浄が終わったら、患部に絆創膏を貼って傷口への細菌の侵入を予防します。絆創膏を貼るか、または患部にガーゼを被せて医療用テープで固定しましょう。絆創膏やテープによる圧迫は、出血のコントロールにも役立ちます。 [22]
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方法 5
方法 5 の 5:

医療処置を受ける

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  1. 表皮のすぐ下に刺さった小さな棘であれば、自宅で抜いても大丈夫でしょう。 [23] しかし、場合によっては、医療者に棘抜きを任せるのが賢明です。
    • どのような棘が刺さったのかが分からない場合や、極度の痛みを覚える場合は、一刻も早く医師に診てもらいましょう。 [24]
    • 棘が0.5cm以上の深さまで入り込んだり、棘が皮膚を貫通して筋肉や神経付近まで到達していれば、主治医の元へ直行しましょう。
  2. 棘が皮膚の奥深くまで入り込んだために、深刻な痛みを引き起こす場合や、棘抜きができない場合は、一刻も早く医師に助けを求めましょう。また、自身では棘抜きをしたくない場合も医師の助けが必要です。本格的な医療処置によって、深刻な感染症や外傷に発展するリスクを最小限にしましょう。 [25] 加えて、以下のような場合にも主治医の診察が必要です。 [26]
    • 棘が目に刺さる
    • 前述の方法では棘が抜けない
    • 傷口が深く、汚れがひどい
    • 破傷風予防接種を受けて5年以上経過している
  3. 棘を抜いた箇所に感染の兆候が現れた場合は、直ちに主治医に連絡を取りましょう。医師はみなさんの症状に応じて治療法を決定し、患部に残った、目に見えない棘の破片を取り除きます。 [27] 感染症のサインには以下のようなものがあります。 [28]
    • 患部からの排液
    • 患部がズキズキする
    • 患部に赤み、または赤い線状痕が現れる
    • 発熱
  4. 棘が小さく、痛みを感じなければ、無理に抜く必要はないでしょう。その程度の棘であれば、皮膚から自然に抜け落ちます。また、皮膚は棘の周りにニキビを形成し、体液とともに棘を排出します。 [29]
    • 患部を清潔にして感染症のサインに注意しましょう。赤みが増す、発熱を覚える、患部の痛みが悪化する、といった感染症の兆候が現れた場合は、主治医に連絡を取りましょう。 [30]
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ポイント

  • 棘抜きの前に、棘の周囲に氷を擦りつけて患部の痛みを和らげることもできます。ただし、直接傷口に氷を当ててはいけません。棘を抜く前に、患部を乾かしましょう。
  • 皮膚を押さえると、表皮は下に圧迫される一方、表皮の下の真皮は押し上げられるため、ピンセットや甘皮切り(キューティクルカッター)で棘を抜き取りやすくなります。
  • 患部を温水に浸けてから棘を抜きましょう。
  • 患部に少量のプリザエース軟膏を塗ると、赤みや腫れを抑えるとともに、不快感を最小限にすることができます。
  • 患部に塩を塗り、その上から、しばらくの間氷を押し当てましょう。
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注意事項

  • 常に患部を清潔にして感染のリスクを減らしましょう。


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  1. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/
  2. http://www.whattoexpect.com/toddler/childhood-injuries/splinters-in-children.aspx
  3. http://www.peoplespharmacy.com/2014/06/30/household-glue-offers-remedy-for-easy-splinter-removal/
  4. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/
  5. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  6. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  7. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  8. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  9. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  10. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  11. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  12. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  13. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  14. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  15. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  16. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/
  17. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  18. http://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid/basics/art-20056604
  19. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/
  20. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/
  21. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/symptom-index/splinter/

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