ロティは、平たく丸い形をした無発酵のインドのパンです。大抵のインドレストランで提供されるナンは、通常イーストと精白粉を使って発酵させ、タンドールオーブンで焼かれます。 [1] X 出典文献 一方、ロティは一般的に全粒粉を使い、熱い鉄板の上で焼かれます。 [2] X 出典文献 インドでは、カレーやチャツネなど様々なインド料理と一緒に、毎日作りたてのロティが食べられています。また、ロティは料理をすくって食べる食器としても使われています。色々な料理に合うおいしいロティは、家庭でも簡単に作ることができます。このレシピは、20~30枚分です。
材料
- チャパティ粉(デュラム小麦を製粉したアタ粉)3カップ、または全粒粉と中力粉 各1½カップ
- 塩(任意)小さじ½~1杯
- ギー(バターを加熱して精製したもの)、または食用油 大さじ1杯
- お湯 1~1½カップ
ステップ
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小麦粉を選ぶ 伝統的なロティには、チャパティ粉(デュラム小麦から作られるアタ粉)が使われています。レシピによっては、材料に「アタ粉」とだけ記載されている場合がありますが、通常はチャパティ粉をさしています。「ロティ」と「チャパティ」が同じものとして扱われることがありますが、どちらも小麦粉が原料の無発酵の平たいパンです。
- アタ粉・チャパティ粉は、キメが細かい全粒粉です。 [3] X 出典文献 伝統的なロティにはこの粉が使われています。
- チャパティ粉が手に入らない場合や手元にない場合は、全粒粉で代用できます。ただし、全粒粉だけでは生地が重くなるため、チャパティ粉のような質感に近づけるには、同量の全粒粉と中力粉を混ぜ合わせてもよいでしょう。
- 中力粉しか持ち合わせていない場合は、中力粉だけで作っても構いません。その場合は、水を少なめにする必要があるかもしれません。混ぜる際に生地の柔らかさや質感に注意を払いながら、水を調整しましょう。生地の柔らかさについては下記の手順で詳しく説明します。
- 中力粉だけで作る場合は、伝統的なロティのようなしっかりした歯ごたえや、ナッツのような風味は得られません。
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食用油を選ぶ 焼きあがったロティに塗るオイルと、お好みで生地に加えるオイルが少量必要です。オリーブオイル、サラダ油、溶かしバター、ギーなど、どのような食用油でも構いませんが、このレシピにはギーが最適です。
- ギーは、水分が蒸発し、乳固形分が茶色くなる手前まで煮詰めた澄ましバターです。ギーにはナッツやカラメルのような香ばしい風味があり、薄い茶色をしています。煙点が高い(約190℃)ため、揚げ物にも適しています。ギーは中東やインドの食料品店、エスニック食材店、インターネットで購入できるほか、家庭でも作ることができます。 [4] X 出典文献
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粉と塩をふるう 大きめのボウル、ミキサー、またはフードプロセッサーのボウル(生地こねブレードを装着)に粉を入れます。次に塩を加えてよく混ぜ合わせます。
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ギー(またはその他の油)を粉に加える 生地に油を混ぜないレシピもありますが、油を加えるとシンプルな生地に風味を添え、より柔らかいパンになります。小さじ1杯までのギーをお好みで加えます。小さな塊ができ始めるまでゆっくり生地を混ぜ合わせましょう。
- 手で生地を混ぜる場合は、手をよく洗いましょう。ミキサーを使う場合は低速で混ぜます。フードプロセッサーを使う場合は、小さな塊ができるまでパルス機能で数回混ぜましょう。
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粉に水を加える 生地にぬるま湯をゆっくりと加えます。生地は最初は砂のようにサラサラしていますが、水を加えていくとボール状に固まっていきます。
- 水はゆっくりと加えましょう。水が多すぎると生地が台にくっつき、伸ばしにくくなります。
- ミキサーやフードプロセッサーを使う場合は、時々機械を止めてボウルの内側に付いた生地を落とす必要があるかもしれません。
- 混ぜ終わった生地は、柔らかくやや粘り気がありながら、ボウルから手で剥がせる状態が理想的です。生地が手にくっつくのは、柔らかすぎるためです。その場合は少量の粉を加えましょう。
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生地をこねる 生地がボール状になったら、ミキサーまたはフードプロセッサーの場合は2~3分、手ごねの場合は5分間さらにこねましょう。こうすると、生地中にグルテンが形成されます。
- 生地をこねる時間は、こねる力や使う機械の状態によって異なります。柔らかく弾力があり、生地を伸ばすことができる状態までこねましょう。
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生地を寝かせる 生地をこね終わったら、刷毛でオイルまたはギーを薄く塗り、湿らせたペーパータオルか布を被せます。そして、生地を30分ほど(それ以上でも構いません)寝かせます。
- 生地を寝かせると、より柔らかなロティに仕上がります。生地をこねる間に形成されたグルテンが落ち着き、気泡が抜けるためです。 [5] X 出典文献
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調理器具を熱する ロティを焼くには、ホットプレート、直径が20~23cmほどの鋳鉄製(キャストアイロン)のフライパン、またはロティやチャパティ専用の伝統的な鉄製のタワが必要です。ホットプレートを中温に設定します。
- ホットプレートの温度を調べるには、1、2つまみの小麦粉を表面に落とします。小麦粉がきつね色になったら、ホットプレートは十分に熱しています。
- 大抵のレシピでは、生地を伸ばしている間にホットプレートを熱することを勧めています。しかし、初めてロティを作る場合は時間がかかることがあるため、ホットプレートを熱しすぎないように注意しましょう。熱しすぎると、煙が出る場合もあります。心配であれば、生地を伸ばしてから熱し始めてもよいでしょう。
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生地を伸ばす台を準備する 生地を伸ばすには、平たく大きなのし台が必要です。大理石ののし台や伝統的なチャパティののし台が理想的ですが、大きめの木製のまな板や調理台でも構いません。台の表面に軽く粉をふり、生地を伸ばす際に使う、手粉用の粉を少量(約¼カップ)用意しておきます。めん棒にも粉をふっておきます。
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生地をこねて分割する 寝かせておいた生地を、柔らかくなるまで1、2分こねます。こねた生地を分割し、同じ大きさのボール状(直径約5cm)に丸めます。
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丸めた生地を伸ばす 丸めた生地を両手で挟んで平らにします。生地の両面に粉を軽くふり、粉をふった台の上でめん棒を使って伸ばしていきます。
- めん棒を常に動かして、できる限り円形に伸ばします。時計を思い浮かべながら生地を伸ばしましょう。6時から12時の方向へ、そして7時から1時の方向へと伸ばしていきます。
- 生地の裏側が台にくっつかないように、時々生地を裏返します。また、必要に応じて、生地とのし台にに粉をふりましょう。
- 生地の直径が15~20cm程度になるように伸ばしていきますが、あまり薄くならないように注意しましょう。生地が薄すぎると、穴が空いてしまうか、台にくっついてしまいます。
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ロティを焼く 平たく伸ばした生地をホットプレート、フライパン、またはタワに載せ、15~30秒ほど焼きます。生地の表面に気泡ができ始めたら、ロティを裏返します。ひき続き生地の表面に注意を払いましょう。ロティの裏面が焼けると、表面はさらに乾いた状態になります。フライ返しやトングを使って裏面を確認してもよいでしょう。裏面にきつね色の斑点ができたら、生地を裏返します。
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ロティを焼き上げる 裏返したロティを30秒ほど焼きます。この段階でロティは膨らみ始めますが(理想的な状態です!)、膨らんだ部分を清潔な乾いた布巾を使ってやさしく押さえます。この時、膨らんだ部分を重点的に押して生地の中の空気を均一に広げます。また、ホットプレートに接していない部分も押して焼目をつけましょう。
- 生地がホットプレートにくっついたり、部分的な焼けすぎを防ぐため、ロティを回しながら焼きましょう。さらに焼き色をつけたい場合は、再び生地を裏返しても構いません。
- ホットプレートの温度によって、生地を裏返すまでの焼き時間は異なります。生地を焼く時間ではなく、焼き色に注意を払いましょう。
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焼きあがったロティをホットプレートから取り上げ、次の生地も同様に焼く 焼きあがったロティを清潔な乾いた布巾に載せ、ギーまたはオイルを軽く塗って布巾を折りたたんで被せます。こうすると、残りの生地を焼く間、ロティを柔らかで暖かい状態に保つことができます。
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手作りのロティを楽しみましょう! 他にも、ライタ(ヨーグルトであえたサラダ)、カレー、ダル・タルカ(豆のカレー)などのインド料理を作り、手作りのロティを添えましょう!広告
出典
- ↑ http://www.foodterms.com/encyclopedia/naan/index.html
- ↑ http://www.foodterms.com/encyclopedia/roti/index.html
- ↑ http://www.spicesofindia.co.uk/acatalog/Glossary-of-Indian-Food-Terms-A-C.html
- ↑ http://www.foodterms.com/encyclopedia/ghee/index.html
- ↑ https://www.thekitchn.com/food-science-why-some-batters-76098
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