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家族から虐待を受けている、あるいは家族関係が壊れ、機能不全に陥っているということはないでしょうか?自分の家族と縁を切るという決断は簡単ではありません。それでも、家族との関係を断つことが、傷だらけの過去を振り切り、将来的に自分自身や子供たち、そして財産を守ることにつながるケースもあります。年齢や状況(そして住んでいる国)にもよりますが、家族との縁を切るための法的措置を取ることを考えてみましょう。

方法 1
方法 1 の 2:

未成年の場合

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  1. アメリカの場合、10代の子供が家族と縁を切るための法的手段として、「能力付与」を認めてもらうという方法があります。これは子供が法的に、自身に関する決定をする権利を持つ大人として扱われることを意味し、両親は子供の法的保護者ではなくなるという仕組みです。多くの州で「能力付与」を申請できるのは16歳以上とされています。 [1] 日本の場合は、親権喪失や親権停止の申し立てができるケースかどうか、児童相談所などで相談してみるとよいでしょう。法的措置を検討するにあたり、以下の状態が当てはまるかどうかチェックしてみましょう。
    • 両親から虐待を受けている
    • 両親に子供の面倒をみる能力がない
    • 家庭の状況が子供にとって倫理的に不適当である
    • 経済的に自立していて、大人としての権利が欲しい(アメリカの場合は法的措置が可能)
  2. アメリカの場合、親から独立して生活できることを証明しない限り、裁判官は「能力付与」を認めません。「能力付与」を認めてもらうためには、家賃、食費、医療費、その他すべての費用を支払える十分なお金を稼ぐ必要があります。「能力付与」が認められれば、親が子供の生活費を払う法的な責任は無くなります。 [2] 日本の親権喪失や親権停止は、子供の安全を守るための措置であり、子供自身の経済的自立は必須ではありません。
    • まずは、できるだけ早く仕事を見つけましょう。稼いだ金はできるだけ貯金に回し、本当に必要なものだけに金を使うようにしましょう。
    • 実家を出て、自分のアパートに引っ越しましょう。友人や親戚が一緒に暮らしてくれるという場合には、住まわせてもらうという選択肢もあります。
  3. 両親が子供に対する法的責任を放棄することに同意した場合は、親権喪失や親権停止の手続きももっとスムーズになるでしょう。両親が同意しない場合には、彼らが保護者として不適当であることを証明する必要が出てきます。 [3]
  4. 管轄の家庭裁判所に問い合わせて、親権喪失や親権停止の申立書を入手し、記入しましょう。また、戸籍謄本や申し立ての理由を示す資料を併せて提出する必要があります。 [4]
    • 可能であれば、書類を記入するときに専門家のアドバイスをもらいましょう。こうしたケースの法律に精通した弁護士は、書類への正しい記入の仕方を教えてくれます。資金がなくても弁護士を雇える方法を調べてみましょう。
  5. アメリカでは、 裁判所に申立書やその他の書類を提出した後、本人と両親の双方が出席する予備審問の日付が提示されます。現状が確認され、両親が「能力付与」に異議を唱えた場合、彼らが保護者として不適格であると証明するために、裁判所の公聴会に出席することになるでしょう。 [5] 日本の場合、家庭裁判所に申立書やその他の書類を提出したら、子供本人と両親のそれぞれに事情を聴き、状況を確認するための審理が行われ、申し立てが妥当かどうかが判断されます。
    • 申し立ての手続きや審理の過程で、自宅の状況調査が行われる場合もあります。
    • アメリカの場合、大人として独立できること、または独立しなくてはいけない状況であることをきちんと証明できれば、法的に親や家族との関係を断ち切り、自由に生きていくことができます。事実上、縁を切ることができるのです。日本の場合には、親が保護者としての役割を果たせないことを証明することで、一時的あるいは半永久的に親から逃れることができます。
  6. 18歳未満の場合、今いる状況が危険だと感じたら、住んでいる地域の児童相談所に連絡して助けを求めましょう。自分の身を守るために、まずは安全な場所に逃げることが大切です。家から逃げてきた子供が、家族からこれ以上危害を加えられないよう、児童相談所の職員が今後について一緒に考えてくれます。 [6]
    • 児童相談所に連絡するのが不安な場合は、教師やスクールカウンセラー、友人の親など、信頼できる大人に相談してみましょう。
    • 子供が18歳になると、両親が子供のことを決定する法的な権利は無くなります。両親との仲がうまくいっていない場合でも、家にいることで命の危険があるかどうかよく考えてみましょう。身の危険がないようであれば、18歳になるまで我慢したほうがよい場合もあります。18歳になれば、自分の好きなように生きていけるようになるのです。
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方法 2
方法 2 の 2:

すでに成人している場合

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  1. 身体的虐待を受けているなど、どう対処したらよいかわからない場合、家族に傷つけられないような安全な場所に逃げましょう。子供が18歳以上の場合、両親や家族には、子供の住む場所を決定する法的な権利はありません。 [7]
    • 経済的に自立できていない場合は、仕事を見つけます。自立できるまでの間、友人や親戚と一緒に暮らすことができるどうか確認しましょう。
  2. 成人している大人が家族と「縁を切る」という場合、家族と一切連絡を取らないという方法をとるのが一般的です。自分から家族に電話をかけるのをやめ、家族からの電話に出るのもやめましょう。メールやその他のコミュニケーションツールの場合も同様です。また、家族には自分の住所を教えないようにし、家族以外の人には、自分の居場所を家族に教えないように伝えましょう。 [8]
    • 家族の方からは連絡が取りづらくなるよう、電話番号やメールアドレスを変更しておきましょう。
    • 一切連絡を取らないという内容の書類の送付も検討しましょう。今後連絡を取るつもりがないこと、縁を切るつもりであること、また家族が連絡を取ろうとしたら、法的措置を取るつもりであることを書面にまとめて送ります。
  3. 自分や子供が家族から身体的虐待を受けている場合は、家族が自分たちに近づけないよう、接近禁止命令などの保護命令の申し立てを行いましょう。DV防止法に基づき保護命令の申し立て行うことで、家族が連絡してくる、身辺をうろつくといった行為を防ぐことができます。 [9]
    • 禁止命令の申し立ての際には、弁護士を雇ってアドバイスをもらいましょう。申し立ての手順はケースごとに異なるため、書類の記入や裁判所への出廷などをサポートしてくれる専門家がいた方が、希望通りの保護命令を出してもらえる可能性も高くなるでしょう。
    • 接近禁止命令が出た後、家族が命令に違反するような行動をとったら、すぐに警察に通報しましょう。
  4. 家族には関係のない内容の遺言書を作成する [10] 家族が自分や子供たちとは一切関係がないことを明確にする手段として、自分の意志を明記した遺言書を作成しておくという方法もあります。弁護士を雇い、終末期医療の際の意思決定や子供の後見人、財産分与などについて、望み通りになるよう遺言書にまとめておきましょう。
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ポイント

  • 生みの親と縁を切っても、親が与えた傷は自動的に癒えるわけではありません。セラピー、内省、そして時間が、この困難な状況を切り抜ける助けとなるでしょう。
  • 友人か家族のところへ行く場合、自分の安全を守るために、相手との境界線をはっきりさせ、宣言しましょう。
  • 社会福祉士、セラピストおよびカウンセラーなどは役立つ情報を教えてくれるかもしれません。
  • あなたが精神的・物理的安全を確保する対策を取ることに対して、友人や家族が良かれと思って口出ししてくることがあるかもしれません。しかし、自分にとって最善の方法がわかっているのは自分だけです。
  • 自分の決定が正当である理由を証明する必要はありません。
  • 社会は、加害者から距離を置くことを選択した被虐待児やアダルトチルドレンに間違った批判をします。自分の精神的・身体的な安全を第一に考えるのは正しいことだと理解しましょう。
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注意事項

  • 家族の中には、あなたの決断に疑問を持ち、加害者の方を積極的に擁護する人がいるかもしれません。自分の決断が正当である理由を証明する必要はありません。
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必要なもの

  • 現状や気持ちを打ち明けられる、信頼できる家族や友人
  • セラピーのためのカウンセラー
  • 弁護士費用

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