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ユーモアのセンスがあると、人とのつながりが築きやすくなるだけでなく、気まずい状況を和ませることもできるようになります。面白いと思われる人になるには努力を要しますが、自分の心の奥に隠れていた感覚を目覚めさせることができれば、さほど難しいことではありません。自分は生まれつきつまらない人間だと諦めていた人でも試してみるべきことはあります。この記事を参考に、周囲を笑わせることのできる人になりましょう。
ステップ
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退屈で面白くない場面でも笑えるようになる その場の雰囲気が退屈であるほど、ユーモアにあふれた驚きの要素を加えやすくなります。例えば、寄席などの場よりも職場の方が人を笑わせやすいかもしれません。 [4] X 出典文献
- この仕組みこそが、「The Office」というドラマ(イギリスのテレビ局BBC 2が制作し、その後アメリカのNBCがリメイクしたドラマ)が「オフィス」を舞台にしている理由です。つまり、職場は最高に退屈な場所だからです。登場人物は書類の処理すら行っています。想像するだけで退屈な気持ちになりませんか?職場を楽しい場所として考えることに慣れていないので、何か笑えることがあると最高に面白く感じるのです。
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機知に富んだやりとりやシャレを理解できるようになる コメディの多くは言語に関する誤解(意図していないもの)や遊び(意図的なもの)を元にネタが作られています。つまり、実際の単語と意味が大きくかけ離れている時に面白いと感じることがあるのです。
- うっかりした失言は言うべきことに反して本心を表した言葉の誤りに当てはまり、性的な内容に関するものが多い傾向があります。
- 機知に富んだやりとりは、より意図的です。お笑いや漫才のネタなどで披露されている内容を想像すると分かりやすいでしょう。同音異義語や似ている単語を用いたり、文の中の名詞の関係をひっくり返すといった手法があります(「アイスホッケーの試合に行ったら喧嘩が始まった」の代わりに「喧嘩に行ったらアイスホッケーが始まった」など)。
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皮肉を理解する 皮肉ほどコメディやお笑い広く用いられ、誤解されている要素は他にないかもしれません。皮肉は、期待していた発言、状況、あるいはイメージと実際に自分が体験したものが大きく異なっているときに生じます。
- ジャッキー・メイソンという有名なコメディアンのネタに次のようなものがあります。「おじいちゃんから『金じゃなくて健康に注意しろ』と常日頃から言われていたので、わたしは常に健康に気を配っていたんだ。そんなある日、わたしのお金が盗まれた。盗んだのはおじいちゃんだったんだ」
- このネタには2つの基本的な先入観を覆すことで機能しています。まず、祖父とは親切で、優しく、無害だと思っているという点、そして、そんな祖父からの助言は心がこもっていると考えがちだという点です。つまり、ズルく、コソコソとした詐欺師のような人物として祖父が描かれていることに面白さがあるのです。
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心の中のユーモアのセンスを信じる 面白くなるための画一的な方法といったものはありません。面白さとは、その人の独特の感性と世界観から生まれます。自分にもユーモアのセンスがあると信じましょう。誰でも生後4か月で笑い始め、幼稚園の年齢になると冗談を用いて自分や周囲の人間を楽しませようとします。すでに才能はあなたのなかにも芽生えています。引き出すことさえできれば良いのです。広告
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気難しくなりすぎないようにする これまでで最も恥ずかしかったこと、大失敗したこと、何らかの変化を頑固に拒否したことはありませんか?あるいは、自分が原因で意思疎通が上手くできなかったという経験、あるいは面白く振舞おうとして場が静まり返ってしまった経験などを思い出してみましょう。こうした失敗こそ、とても面白い話に変えることができます。
- 恥をかいた話は、かなりの確率で周囲を笑わせることができるでしょう。喜劇俳優コリン・モックリーの次のような即興の語りを参考にしてみましょう。「彼は母親にしか愛してもらえないような顔をしていた。母親が片目を失明し、もう一方の目が曇っていればの話だけど。実はこの彼、僕の一卵性双生児の片割れなんだけどね」
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自分をネタにする 他人を笑いのネタにするのではなく、自虐的なジョークを心がけましょう。その方が周囲の人も笑いやすくなります。アメリカのコメディアン、ロドニー・ダンガーフィールドは次のように自分の精神状態と見た目をネタにしていました。「精神科医の診察を受けたところ、あなたは頭がおかしい、と言われましてね、セカンドオピニオンが欲しいと言ったんです。そうしたら、じゃあ見た目もおかしい、と言われました」
- レッド・フォックスもまた、次のように自分が抱えるドラッグやアルコール依存をネタにしていました。「ドラッグもやらない、お酒も飲まない人に同情しますよ。だって、いつか死ぬ時が来て病院のベッドに横たわっていても、死因がわからないんですから」
- ヘンリー・ヤングマンの次のようなユーモアも秀逸です。「生まれた時、私があまりに不細工だったので、医師は私の母親の頬を叩いたんです」
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聴衆のことを理解する 同じネタでも反応が同じとは限りません。あっと言わせるような内容に大笑いする人もいれば、風刺の要素を求めている人もいます。両者を見分けられるようになり、一度にできる限り多くの種類のユーモアや感情に通じる方法でネタや話を披露するようにしましょう。
- 例えば、誰でもヘリコプターに乗る、億万長者になる、子供を持つといった経験があるとは限りません。その一方で、スピード運転をしてしまう、お金持ちになることを夢見る、あるいは誰かを深く愛するといった経験には多くの人が共感できるはずです。人間の感情の中でも最も深く本質的なものを取り入れて、できる限り多くの観客の心を掴みましょう。
- 面識のない人と接している時は、相手がどのような内容の話をして、どのような時に笑うのかを観察してみましょう。機知に富んだ冗談でお互いをからかいあっていますか?それとも体をはった、ドタバタ喜劇のような様子を見せていますか?相手のことを深く知れば知るほど、 笑わせ やすくなります。
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聞き手の心を惑わせる パート1でも触れましたが、「驚き」とは心を惑わせることとつながっています。つまり、相手が想像していた内容とかけ離れた話をするということを意味しています。言葉を用いたジョークはこの要素を最大限活かし、マジックのトリックの様に異なる方向に聞き手の注意を向けていきます。 [5] X 出典文献
- 例えば、一つの言葉で二通りの解釈をすることが可能になる冗談を言ってみましょう。聞き手はこれまでの経験が参考にならない答えを聞いて頭が混乱します。
- 複数の意味のある言葉を用いてみるのもよいでしょう。あるいは、ロドニー・ダンガーフィールドの別の冗談に、「ある晩、私の妻がセクシーな下着でドアのところに立っていました。残念ながら彼女はちょうど帰宅したところでした」というものがあるように、ドアという言葉の予想を裏切るといった手法もあります。
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チャンスを逃さない 状況や冗談を情報を処理する時間を頭に与えすぎてしまうと面白い瞬間が過ぎてしまいます。つまり、タイミングは重要です。以前、ネタを使っても反応がいまいちだったという経験がある人は、これが理由かもしれません。つまり、先に冗談の中身が分かってしまうと脳が準備をしてしまい、その結果、面白みが薄れます。絶妙なタイミングを逃さずに冗談を披露しましょう。
- 一言ジョークや面白い切り返しはとても受けが良いでしょう。誰かが何かを言い、それだけでは何も面白くなかったとしましょう。そこにであなたが一言を付け足して、前の一言を最高に面白いセリフに変えてしまいましょう。これはタイミングが命です。素早くそして完全に冗談を言い切らなければなりません。誰かが「なんで毛って頭と股間の辺りにしか生えてないのの?」と言ったとしましょう。この人は特に返答は期待していません。そこで「俺は違うよ」と返してみましょう。
- タイミングを完全に見誤った時は何も言わないようにしましょう。チャンスを逃した後に冗談を言ってしまうことほど残念なことはありません。ここでタイミングを逸しても、静寂を破り周囲を大笑いさせる機会はまためぐってくるでしょう。
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真面目になるべき時を理解する 葬儀や結婚式、宗教施設(あるいは宗教的な行事)といった場で冗談をいったり、いたずらを仕掛けようとしている時は注意が必要です。ユーモアが嫌がらせや差別として解釈されるかもしれません。あるいは、仕掛けたいたずらによって誰かが怪我をしてしまう可能性もあります。
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よく観察する ジェリー・サインフェルドといったコメディアンの多くは日常生活の体験を観察してネタを作る「観察系」のコメディで巨万の富を得ました。色々なことを知っていても、実際に見聞きして吸収される経験の代わりにはなりません。事実、知識が豊富な人の多くが、物事に隠れている滑稽さを見落としています。普段の状況に面白さを探し、他の人では気がつけない要素を見つけましょう。目の前に常に存在していたのに見落とされていた滑稽さをネタにすると観客の反応もかなり良いでしょう。
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一言ジョークを暗記する 一言のセリフは一瞬で場の雰囲気をさらいます。ドロシー・パーカーは、こうした一言ジョークに優れていました。例えば、第30代アメリカ大統領カルビン・クーリッジ(寡黙な人として知られていました)が亡くなった時に、「本当に死んでいるの?」と切り返しました。
- 優れた一言ジョークを切り出せるようになるには、回転の速い頭とタイミングを逃さない姿勢が大切ですが、実在する人々を観察することで良いジョークが浮かんでくることもあります。寡黙な元アメリカ大統領クーリッジに関する逸話をもう一つ紹介します。とある女性がクーリッジに向かって「大統領、私、同僚と賭けをしたんです。大統領は3単語以上話す、という方に」と言ったそうです。これに対して大統領は「You lose(2単語で、君の負けだ、の意味)」と答えたと言われています。
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面白い人から学ぶ 面白い人の話を聞くことで自分の能力の範囲を広げられます。聞いている相手がプロのコメディアンでも、自分の両親、子供、あるいは上司でもかまいません。身の周りに存在する面白い人から面白くなる術を学びましょう。秀逸な話をメモしておきましょう。そして、こうした人の最も尊敬できる要素を考えてみましょう。これらの要素を元に面白い話を考え出すことが精一杯だとしても、自分のユーモアのセンスは飛躍的に改善します。このように没頭することで、面白くなるテクニックを集めた「道具箱」がどんどん満たされいくでしょう。
- 近年、コメディはポッドキャストでも大人気です。マーク・マロンやジョー・ローガンなどのポッドキャストは無料で配信されていて、大笑いすること間違いなしのインタビュー、ジョーク、物語などを携帯端末で手軽に聴くことができます。バスに乗り、ヘッドフォンをつけてこうしたポッドキャストを聴き、他の乗客に変な目で見られても気にせず笑ってしまいましょう。
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面白い番組を見る テレビ番組や映画も優れたコメディであふれています。イギリスで制作されているもののユーモアはさりげなく、文化的な背景をテーマにしているものが多い一方で、アメリカで制作されているものは、よりドタバタ喜劇の要素があり、性や人種といったテーマも含まれています。どちらのスタイルも参考にして、文化ごとに異なる笑いの要素を深く理解しましょう。
- 即興コメディを見てみましょう。優れたコメディアンは皆、即興が上手ですが、即興コメディアンはそれで生計を立てているので、実際に見ると余りの完成度に衝撃を受けるかもしれません。即興コメディのイベントにできるかぎり多く足を運びましょう。お腹を抱えて笑えるだけでなく、こうしたプロがどのようにして曖昧で誰も気がつかなかった日常の場面を切り取り、コメディに作り変えているのかを直接観察することができるでしょう。
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ネタの元となる知識を広げる 自分の職場での態度、昔から大好きな17世紀の詩、家族で出かけた釣り旅行での失敗談など、よく知っている物事をネタにすると、より簡単に面白いジョークが思い浮かびます。ただし、元の素材が何であれ、観客も共感できるものでなければなりません。つまり、17世紀の詩を分かりやすく分析することができても、そもそも詳しくない人には通じないかもしれません。
- どのような観客、聞き手とでも接点を見出すことができるよう、自分の知識をどんどん広げていきましょう。例えば、物理とお騒がせセレブのどちらでもネタにすることができれば、かなり射程圏が広がっていると言えるでしょう。2つの大きく異なるテーマを取り扱い、上手く関連付けることができると、かなり面白いネタが生まれるかもしれません。
- 知性を活かしましょう。面白いとは、他の人が見落としていた日常の場面から滑稽な意味合いを見出すことができるという、自分の 知的 さを示していることでもあります。コメディアンはまさにこの作業を常日頃から行っています。例えば、聖職者の衛生観念あるいはチンパンジーの繁殖といったテーマを一般の人ならば誰でも知っているような話題と苦も無く関連付けることができます。
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読書をする 目に入った面白そうなもの、そして子供のころ母親から禁止されていたような本は全て手に取って読んでみましょう。化学者は化学の専門書を読み実験を続けることで化学者になります。同様にスポーツライターはスポーツについての文献を大量に読み、そして大量に執筆することでスポーツライターになります。つまり、面白い人になりたいのであれば、ジョークを読み実践することが不可欠です。
- ジェームズ・サーバーやP.G.ウォドハウス、スティーブン・フライ、カズ・クック、サラ・シルバーマン、ウッディ・アレン、ビル・ブライソン、ビル・ ワターソン、ダグラス・アダムスなどの作品を 読んで みましょう。(児童向けの作品にも優れたものが数多くあります。有益な情報源となり着想を得られるかもしれません。)
- ジョーク集を読んでみましょう。その中からいくつか暗記しておくと良いかもしれません。良質なジョークを読むことでアイデアが浮かび、独自のジョークやしゃれ、機知に富む言葉などが生まれるかもしれません。こうした本を読む時は、良いジョークを複数の構成要素に分けて考えてみましょう。同様に、なぜ機能しないジョークもあるのか、どんな点が機能していないのかについても考えてみるようにしましょう。自分で書いたからといって、それが良いジョークだとは限りません。自分自身の作品を客観的に評価することは難しいので、あなたのことをよく知らない第三者に見てもらい、率直な意見を求めてみましょう。
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聞き上手になり コメディに関することを何でも学ぶ 周囲の人の話を注意深く聞きましょう。心の底から関心を持ち、話の内容を理解しましょう。他人からより面白くなる方法を吸収することができる、ということを自覚し認めるほど謙虚さの現れる姿勢はありません。自分でなく他人に注意を向けていると、笑いを通してどのように周囲を助けることができるのかという点が見えてきます。また、観察眼が磨かれ、日常のささやかな喜びに共感できるようになります。つまり、自分の面白さ信ぴょう性が増し、聞き手も親しみを感じやすくなります。広告
ポイント
- 何が面白いのかという基準には文化的な違いも絡んでいます。例えば、米国で流行っているジョークはフランスでは困惑されるという場合も考えられます。この点を忘れず、できる限り多くの人に共感されるネタを見つけましょう。
- 聞き手が全員笑いだすまで、自分で自分のジョークに笑わないようにしましょう。面白く見せようとして必死になっているような印象を与えるだけでなく、面白くなるはずだった場を自分で台無しにし、聞き手が笑いにくくなってしまうかもしれません。また、サクラに笑わせる行為も控えましょう。
- 非言語の要素も交えましょう。おかしな踊り、音などを適切な場で取り入れてみましょう。
- 面白いとは、自分らしく振舞うことでもあるという点を忘れないようにしましょう。つまり、独自のジョークを考えることが大切です。他人のスタイルを真似ても、以前にどこかで耳にしたことのあるジョークなので聞いている側もあまり笑わないでしょう。ジョークを自作しましょう。既存のジョークを用いる時も面白く、当たり障りのないように取り入れ、陳腐に聞こえないようにしましょう。
- 試験中、教室の反対側にいる友達が自分の方を見ていることに気がついたら、先生に気づかれないよう注意しながら変顔をしましょう。相手の性格にもよりますが、おそらく笑うでしょう。
- 新鮮さを失わないようにしましょう。同じ話題ばかりを取り扱っていると飽きられてしまいます。即興のやりとりでは、その場の雰囲気に応じて新しい話題を取り入れられるようになりましょう。
- 面白くなる練習をしましょう。何事にも練習が肝心ですが、まずはリスクの低い環境で場数を踏み、徐々に大きな観客の前で披露していきましょう。例えば、自分の家族や友達は最も批判的でない観客だと言えるでしょう。その一方で、大観衆になると、冒頭から面白さが期待されます。信頼のおける人の前でまず練習し、建設的なフィードバックをもらうのが良いでしょう。
- 「コールバック」を練習をしておきましょう。プロのコメディアンの多くが何らかのジョークを言い、さらに異なるバージョンを1つ~2つ披露し、1回目よりも2回目のほうが笑い声が大きくなっている場面を見たことがあるかもしれません。これはコールバックと呼ばれる効果的なテクニックです。ジョークや観察に基づく面白いネタを披露し、大きな笑いが起きたら、少し後でさりげなく再度用いましょう。一般的に、コールバックは3回までというのが通例です。
- タイミングを逃すと、どんなに面白いジョークでも威力を失います。例えば、誰かがあなたに何かを言い、それに対する機知に富んだ切り返しを2時間後に思いついたとしても、恐らく自分の胸の内に留めておいた方が良いでしょう。もう面白くなくなっているはずです。
- 手を用いたジェスチャーや顔の表情もまた、上手く取り入れるとジョークをより面白くする役割を果たします。
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注意事項
- ジョークがその場に相応しいものか検討しましょう。また、特定の人ばかりいじらず、均等に割り振りましょう。
- 宗教から政治に至るまで「聖域」と考えられているテーマを面白おかしく話す場合は特に注意しましょう。何でも面白くなる可能性を秘めていますが、誰かの目に「度が過ぎる」と映ると止めるよう求められるでしょう。
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必要なもの
- 面白い本、DVD、テレビ番組
- コメディショーや即興コメディが見られるチケット
出典
- ↑ http://www.msnbc.msn.com/id/3077386/ns/technology_and_science-science/
- ↑ http://www.msnbc.msn.com/id/3077386/ns/technology_and_science-science/
- ↑ http://www.brown.edu/Departments/Anthropology/publications/Humor.htm
- ↑ http://www.problogger.net/archives/2010/01/16/how-to-be-funny-without-even-trying/
- ↑ http://www.problogger.net/archives/2010/01/16/how-to-be-funny-without-even-trying/
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