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誰でも夢をもっています。スケールの大小に関わらず、夢は人生において非常に重要な役割を果たします。夢や目標の達成は幸せと関係があります。 [1] X 出典文献 McGregor, I., & Little, B. R. (1998). Personal projects, happiness, and meaning: on doing well and being yourself. Journal of personality and social psychology, 74(2), 494. 目標達成は自尊心を高めるための方法です。また、目標に向かって努力する過程が人間性の向上に役立つ場合もあります。したがって、あなたの夢が大金持ちになることであっても、アーティストや世界的なスポーツ選手になることであっても、待つ必要はありません。今日から目標に取り組み始めましょう。
ステップ
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達成したいことを決めましょう。 何を達成したいのかを決めるのが最初のステップです。大きなことでも小さなことでも構いませんが、自分が達成したいことについて考える時間をつくりましょう。これは、成功のための大事な第一歩です。
- たとえば、「今より幸せになる」「楽器を演奏できるようになる」「スポーツが上手になる」「健康状態を改善する」などの目標を思いついたとします。それらは、いずれも目標として妥当です。あなたが達成したいと思うことなら何でも構いません。
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目標を定義しましょう。 達成したい目標が大まかに分かったら、その目標が自分にとってどのような意味を持つのかについて考え始めましょう。同じ目標でも、人によってその定義は大きく異なる場合があります。 [2] X 出典文献 McGregor, I., & Little, B. R. (1998). Personal projects, happiness, and meaning: on doing well and being yourself. Journal of personality and social psychology, 74(2), 494.
- たとえば、今より幸せになることが目標だとしたら、自分にとって幸せとは何かを考える必要があります。幸せな人生とはどのようなものでしょうか?どういった物事があなたを幸せにしますか?
- それほど包括的ではない目標についても同様です。ギターを弾けるようになることが目標ならば、具体的にそれが何を意味するのかを考えましょう。パーティーで皆がギター伴奏つきで歌えるように、コードをいくつか覚えれば満足ですか?それとも、クラシックギターの演奏家を目指していますか?このように、「ギターを弾けるようになる」という目標は同じでも、まったく別の定義が存在します。
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理由を考えましょう。 少し時間を割いて、自分が選んだ目標を立てる理由を考えてみましょう。動機について考えると、目標を修正したくなるかもしれません。 [3] X 出典文献 Brunstein, J. C. (1993). Personal goals and subjective well-being: A longitudinal study. Journal of Personality and Social Psychology, 65, 1061–1070.
- たとえば、あなたの目標がギターを弾くことだとしましょう。時間を割いてその理由について考えたところ、「ギターを弾く人たちは学校で人気があるから」という理由でした。この理由からは、ギターに専念しようという決意がほとんど伺えません。もう一度立ち止まって、自分が求めるもの(音楽というよりは社交に関連している)を手に入れるためのより簡単な方法を検討した方がよいかもしれません。
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可能性を判断しましょう。 最後に、これも大切なことですが、自分が立てた目標が現実的かどうかを判断する必要があります。残念かもしれませんが、実現不可能な夢もあります。自分の目標が可能な範囲を超えているように思われたら、別の目標を立てた方がよいかもしれません。 [4] X 出典文献 Brunstein, J. C. (1993). Personal goals and subjective well-being: A longitudinal study. Journal of Personality and Social Psychology, 65, 1061–1070.
- 世界一のバスケットボール選手になることを夢として掲げたとしましょう。誰にとっても達成が困難な夢でしょうが、一部の人にとっては実現可能かもしれません。しかし、あなたの身長が150cmしかないとすれば、おそらく実現は難しいでしょう。身長のために、失敗や落胆が避けられません。 [5] X 出典文献 もちろん、友達とバスケットボールをして楽しむことはできます。しかし、スポーツの世界で一流になりたいのであれば、身長がそれほど重要でないスポーツに専念した方がおそらく賢明でしょう。
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アイディアを紙に書き出しましょう。 大まかな目標を設定したら、より具体的に考え、目標達成のための計画を立て始める必要があります。最初のステップとして非常に有用なのは、アイディアを自由に書き出す方法です。紙を何枚か用意して、以下の項目について思いつくままに書き留めましょう。 [6] X 出典文献 Morisano, D., Hirsh, J. B., Peterson, J. B., Pihl, R. O., & Shore, B. M. (2010). Setting, elaborating, and reflecting on personal goals improves academic performance. Journal of Applied Psychology, 95(2), 255.)
- 理想とする将来像
- 素晴らしいと思う他人の資質
- もっと上手にできそうなこと
- もっと学びたいこと
- 改善したい癖
- このステップは、多くの可能性について想像力を働かせるためにあります。いくつかの可能性を紙に書き出したら、自分にとって1番重要なものを選びましょう。
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具体化しましょう。 目標について考えてアイディアを紙に書き出したら、今度は具体化していきます。紙に書き留めたアイディアと、その前のセクションで定めた定義を活用します。達成または実行したいことを具体的に書き留めましょう。 [7] X 出典文献 Austin, J. T., & Vancouver, J. B. (1996). Goal constructs in psychology: Structure, process, and content. Psychological Bulletin, 120, 338 –375.
- 「もっと上手に演奏したいから全力を尽くす」などの曖昧な目標は、「お気に入りの曲を6ヶ月以内に演奏できるようになりたい」などの目標ほど効果的ではありません。しっかりと定義されていない目標や「全力を尽くす」のような曖昧な目標は、具体的な目標と比べて効果が劣ります。
- 「裕福になりたい」などの大雑把な目標を超えて、結果につながる具体的な達成事項に集中しましょう。たとえば、「裕福になりたい」という目標の代わりに、「株式市場への投資をマスターしたい」という目標を設定します。あるいは、「ギターを弾けるようになりたい」という目標の代わりに、「ロックバンドでリードギターを弾けるようになりたい」という目標を設定します。
- この段階でも紙を使って、目標をできるだけ詳しく書き出すとよいでしょう。
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SMARTメソッドの活用を検討しましょう。 目標を具体化して評価するための方法の一つが、SMARTメソッドです。この方法では、目標が以下の項目を満たしているかどうかを評価することで、目標を明確にします。 [8] X 出典文献
- 具体的である
- 測定可能である
- 達成可能である
- 適切である
- 期限が定まっている
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目標に順位を付けましょう。 多くの人は複数の目標をもっています。アイディアを書き出す中で、自分が二つ以上の目標を達成したいと思っていることに気が付いた人もいるでしょう。もしそうであれば、重要度に沿って目標を順位付けするとよいでしょう。
- 順位を付けると、自分にとって一番重要な目標に集中しやすくなります。
- たとえば、あなたの目標が「天体物理学の博士号を取得する」「クラシックギターを弾けるようになる」「トルストイ全集を読破する」「マラソンに出る」の四つだとします。すべてを一度に達成しようとするのは、おそらく非現実的でしょう。どの目標が特に重要かを決めれば、短期・長期的に目標が立てやすくなります。
- 順位付けの過程で、各目標に対する決意の固さを評価します。難しい目標や長期的な目標に対して決意が弱い場合は、達成が困難です。 [9] X 出典文献 Koestner, R., Lekes, N., Powers, T. A., & Chicoine, E. (2002). Attaining personal goals: Self-concordance plus implementation intentions equals success. Journal of Personality and Social Psychology, 83, 231–244. 軽い気持ちで「天体物理学の博士号を取得する」という目標を立てたのであれば、それを人生における優先事項にしないほうがよいでしょう。
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少し時間を割いて、それぞれの目標が自分の人生に及ぼす影響について考えましょう。 そうすれば、各目標に向けた努力によって得られる利益が判断しやすくなります。 [10] X 出典文献 Bandura, A. (1977). Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review, 84, 191–215.
- 影響について考えると、目標達成までの過程を視覚化しやすくなります。それによって、やる気が高まります。
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サブ目標を立てましょう。 たいていの目標は、より小さな作業に分割すれば達成できます。そのような小さな作業がサブ目標です。サブ目標という小さな目標を積み上げて、主な目標を達成します。 [11] X 出典文献
- たとえば、ギターを弾けるようになることが目標だとしたら、一つ目のサブ目標はギターの購入かもしれません。次のサブ目標は、ギター教室への申し込みかもしれません。その次のサブ目標は、最も基本的なコードやスケールの習得でしょう。このように、小さな目標を積み重ねていきます。
- サブ目標に向けて計画を立てると、集中力を維持しやすくなり、目標達成のための道筋から逸れにくくなります。 [12] X 出典文献 上記の例を使うと、ギターを買うための資金を3ヶ月以内に貯める計画をまず立てます。その1週間後にギター教室に申し込みをして、さらに2ヶ月後に基本的なコードを身につける、というように、各サブ目標に向けた計画を立てるとよいでしょう。
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障害を明らかにしましょう。 目標達成までの過程で直面しそうな障害について考えましょう。あらかじめ障害について考えておけば、対応策を用意できます。 [13] X 出典文献
- たとえば、ギター教室の費用を払えないという障害が見つかったとします。そうすれば、必要なお金を手に入れるための方法を探せるでしょう。あるいは、テキストやビデオを使って自習するという代替案を検討できるでしょう。
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時間を捧げましょう。 目標達成までの過程を容易にして集中力を維持するための方法は、たくさんあります。とは言え、目標は通常、多くの時間を捧げて熱心に取り組むことにより達成されます。 [14] X 出典文献
- 目標達成までにどのくらい時間がかかるか、また、いつまでに目標を達成したいかについて考えましょう。たとえば、ギターを弾くための基礎を身につけるまでに40時間の練習が必要で、1か月以内にそれを身につけたいとします。その場合、毎日1時間強を練習に捧げる必要があります。
- 時間をかけずに目標を達成することは不可能です。目標を達成すると決めたら、時間を捧げる必要があります。
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習慣化しましょう。 目標達成のために時間を捧げやすくする方法の一つは、取り組みを日課に取り組むことです。毎日目標に取り組むための時間を決めておきましょう。 [15] X 出典文献
- たとえば、6時半から30分間、楽器のスケールを練習するとします。7時から7時半までの30分間はコードを練習し、7時半から15分間は特定の曲を練習します。このスケジュールを毎日(あるいは一日置きでも)続ければ、どんな楽器の基礎でも非常に速く身につけられるでしょう。
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進捗状況を追跡しましょう。 目標に向けて取り組み始めたら、進捗状況を追跡しましょう。日記をつける、アプリを使う、あるいは卓上カレンダーを購入するなどして、目標に取り組んだ時間や達成したサブ目標などを記録します。
- 進捗状況を追跡すると、達成したことが目に見えるのでやる気を維持しやすくなります。また、責任をもって習慣を守り続けるためにも役立ちます。 [16] X 信頼性の高い出典文献 Association for Supervision and Curriculum Development 出典を見る
- 日記をつけて進捗状況を毎日記録すると、目標達成について感じるストレスを和らげる効果もあります。 [17] X 出典文献
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やる気を維持しましょう。 目標を達成するまでの過程で(特に長期的に)とりわけ困難なのは、やる気の維持です。達成可能なサブ目標の設定と進捗状況の追跡は、いずれもやる気の維持に役立ちます。しかし、さらなる強化を行う必要があるかもしれません。
- 強化とは、自分の行動に対する結果をもたらすことです。強化には二つの種類があります。
- 積極的な強化とは、自分の人生に何かを加えることを指します。たとえば、サブ目標を達成したら、ご褒美として特別なデザートを食べて祝います。
- 消極的な強化とは、自分の人生から何かを取り除くことを指します。好ましくない何かを取り除けば、それがご褒美になります。たとえば、サブ目標を達成したら、ご褒美として面倒な雑用を1週間省略してよいことにします。その週は、雑用を自分の人生から「取り除き」ます。
- やる気を維持するためには、自分を罰する方法よりも強化のほうが効果的です。失敗した時に自分から何かを取り上げたり自分を罰したりする方法も、少しであれば効果を発揮するかもしれません。しかし、可能な限り強化に徹しましょう。 [18] X 出典文献
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ポイント
- 自分を信じましょう。
- 自分に正直になりましょう。 誇りに思えない手段で目標を達成しても、十分な満足感は得られません。
- 「千里の道も一歩から」という老師の言葉を覚えておきましょう。
- 紙に書きましょう。書くことで思考が強化されます。自分が書いたものを見るのが自分一人だったとしても、書き留めた目標は意思により強く働きかけます。
- 目標をもつ人が周りにいると、それが自分と同じ目標でもそうでなくても、目標達成の励みになる場合があります。毎日その人たちに話しかけましょう。身の回りにそのような人がいなければ、目標を設定してお互いに責任を取り合うためのオンラインコミュニティに参加してみましょう。
- 消極的な考えに惑わされないようにしましょう。常に前向きでありましょう。
- 単なる恐れから目標を諦めないようにしましょう。恐れは目標達成の役に立ちません。常にやる気を保ち、挑戦し続けましょう。
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注意事項
- 常に計画通りに進むとは限りません。目標を堅持しつつも、柔軟な発想を忘れないようにしましょう。予定とは異なる方法で物事が進む場合もありますが、それは必ずしも問題ではありません。柔軟な発想を保ちましょう。
- 丸い穴に四角い杭をねじ込もうとしないようにしましょう。収まりが悪く、何かが違う気がする場合は、別の方法を試しましょう。
- ペースを調整しましょう。新しい目標に取り組むときは、最初だけ多くの時間と努力を捧げて、その後は勢いを失いがちです。新しい目標に伴う初期の意欲は素晴らしいものです。しかし、長期的に満たせないような取り組みの水準を、初期段階で設定しないようにしましょう。
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出典
- ↑ McGregor, I., & Little, B. R. (1998). Personal projects, happiness, and meaning: on doing well and being yourself. Journal of personality and social psychology, 74(2), 494.
- ↑ McGregor, I., & Little, B. R. (1998). Personal projects, happiness, and meaning: on doing well and being yourself. Journal of personality and social psychology, 74(2), 494.
- ↑ Brunstein, J. C. (1993). Personal goals and subjective well-being: A longitudinal study. Journal of Personality and Social Psychology, 65, 1061–1070.
- ↑ Brunstein, J. C. (1993). Personal goals and subjective well-being: A longitudinal study. Journal of Personality and Social Psychology, 65, 1061–1070.
- ↑ https://www.psychologytoday.com/blog/coaching-and-parenting-young-athletes/201311/keys-effective-goal-setting
- ↑ Morisano, D., Hirsh, J. B., Peterson, J. B., Pihl, R. O., & Shore, B. M. (2010). Setting, elaborating, and reflecting on personal goals improves academic performance. Journal of Applied Psychology, 95(2), 255.)
- ↑ Austin, J. T., & Vancouver, J. B. (1996). Goal constructs in psychology: Structure, process, and content. Psychological Bulletin, 120, 338 –375.
- ↑ Lawlor, B. & Hornyak, M. (2012). SMART Goals: How the Application of Smart Goals can Contribute to Achievement of Student Learning Outcomes. Journal of Development of Business Simulation and Experimental Learning, 39, 259-267. https://journals.tdl.org/absel/index.php/absel/article/viewFile/90/86
- ↑ Koestner, R., Lekes, N., Powers, T. A., & Chicoine, E. (2002). Attaining personal goals: Self-concordance plus implementation intentions equals success. Journal of Personality and Social Psychology, 83, 231–244.
- ↑ Bandura, A. (1977). Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review, 84, 191–215.
- ↑ http://us.reachout.com/facts/factsheet/putting-your-goals-into-action
- ↑ http://us.reachout.com/facts/factsheet/putting-your-goals-into-action
- ↑ http://theinvestingmindset.com/goal-setting-how-to-to-achieve-your-goals-in-7-steps
- ↑ http://theinvestingmindset.com/goal-setting-how-to-to-achieve-your-goals-in-7-steps
- ↑ http://examinedexistence.com/why-having-a-daily-routine-is-important/
- ↑ http://www.ascd.org/publications/educational-leadership/dec09/vol67/num04/When-Students-Track-Their-Progress.aspx
- ↑ http://psychcentral.com/lib/the-health-benefits-of-journaling/
- ↑ http://www.mdaap.org/Bi_Ped_Brief_Interv_Behav_Modification.pdf
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